短時間の仮眠でも要注意! 車中泊に潜む危険と注意すべきポイント5選 (1/2ページ)

この記事をまとめると

◼︎車中泊は短時間でも命に関わる場合もある

◼︎駐車する場所などにも気を使う必要がある

◼︎強盗が潜んでる場合もあるのでドアロックなどを心掛けたい

きちんと対策しないと体調不良や自身に危険が迫ることも

 本格的なキャンパーは別として、居眠り運転防止のための仮眠や、早朝からのイベントに備えて早めに会場入りしての仮眠など、わりと短時間〜数時間まで、クルマの中で泊まったことがある人はけっこういるはず。しかし、この車内での仮眠や車中泊は気軽ではあるが、隠れたリスクもあるのでいくつか注意点を上げておこう。

1)エンジンをかけっぱなしにしない

 冬は暖房、夏はエアコンを使うため、エンジンをかけっぱなしにして、適温を保ちたい気持ちはよくわかるが、車中泊の場合これが一番危険。寝ている間に、排気ガスが車内に入り込み、一酸化炭素中毒で死に至るケースは毎年のように報告されている。

 冬場は雪でマフラーの出口がふさがれ、車内に排ガスが逆流してくることがある。また外気温が寒いことで触媒の浄化作用が低下するので、就寝時は必ずエンジンを止めておくこと。また運転席で仮眠していて、無意識のうちにアクセルを踏んで空ぶかし状態が続き、それが原因で車両火災が起きた事件も発生している(JAFのテストでは、静止状態で高回転が続くと、10分もしないうちに出火したというデータもある)。

 とくに、駐車した場所が、アスファルトやコンクリートではなく、芝生や草の生えている空地だったりすると、余計に危ない。長時間のアイドリングは、周囲にも多大な迷惑をかけることにもなるし、環境・燃費面でも大いにマイナス。起きたらガス欠で動けなくっている可能性だってゼロではない。寝るときは、エンジンを確実に切って、寝袋やブランケットなどを用意して、空調なしでも身体が冷えないように工夫しよう。
車中泊

「ちょっとだけ仮眠……」と寝落ちするときがとくにリスクが高いので、短時間の仮眠でもエンジンだけは切っておかないと、ちょっとの仮眠のつもりが、最悪の事態になることも……。

2)飛行機だけじゃないエコノミークラス症候群

 長時間ずっと狭い場所に同じ姿勢でいると、脚の血流が悪くなって血管内に血栓ができるエコノミークラス症候群になるリスクがある。最近は、「ロングフライト症候群」とも呼ばれているので、「オレのクルマは高級車だから」というのは関係ない。

 車内で一晩過ごすような場合は、できるだけ横(水平)になって、足が伸ばせる恰好で寝ること。衣類もベルトなどをゆるめ、できるだけゆったりしたものにして、水分をこまめにとることを忘れずに。タバコも血管を狭める作用があるので、できることなら控えたい。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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