ウインカーを出さずに車線変更や右左折する人が運転をやめたほうがいい理由とは?

出すスキルがないなら危険! 心理的要因なら運転に不向きな性格

 ウインカーを出さない人、あるいは曲がる直前まで出さない人がけっこう目立つ。JAFのアンケートで、91%の人が「方向指示器(ウインカー)を出さずに車線変更や右左折する車が多い」と答えた岡山県を筆頭に、大都市よりも、地方ほどウインカーを出さない傾向がある。その理由は大雑把に次のとおり。ウインカー

 1)ウインカーを出すのがめんどくさい(論外)

 2)周囲がみんな出していない

 3)スピードをゆるめたら曲がると思ってくれる(だろう運転)

 4)タイミングが合わない(間に合わない)

 5)出す余裕がない。出すのを忘れた(高齢者に多い)

 6)出さなくても(自分は)困らない(自己中心型)

 言うまでもなく、右左折前、車線変更前にウインカーを出すのはマナーではなくルール。道路交通法では、左折・右折・転回は30m手前、進路変更は3秒前に方向指示器(ウインカー)を出すことが定められていて、これを守らないと合図不履行違反となり、違反点数1点 反則金6000円(普通車)が課せられる。

 上記の理由のほとんどは、スキルというよりマインドの問題。そもそもウインカーを出すスキルがない人は、免許を返上した方がいいだろう……。マインドの部分でいえば、結局「人の運転なんて見ていない」からウインカーを出しても出さなくても気にならない。同時に、「自分が他人から見られている」という意識が希薄なので、ウインカーを出す必要性を感じない、あるいは理解できない。

 これは厳しくいえば、一種のコミュニケーション障害のレベル。「ウインカーを出さなくても、誰も怒らないし、ウチの地元は穏やかな人が多いから」という人もいるかもしれないが、それは子供の言い訳というもの。

「出さなくてもわかるだろ」というのも、他人への依存、甘え、そして過信で、この手のタイプが一番危ない。いずれにせよ、1トン近くもある重量物が、それなりのスピードで走っていることの重大性と安全性、責任感があるのなら、最低限ウインカーは適切なタイミングで出すこと。ウインカーを出すのが面倒な人は、アクセルを踏むのも、ブレーキを踏むのも、ハンドルを切るのも面倒なはずなので、クルマを運転しないほうがいい。

 道路を安全かつ円滑に走るためには、高度なコミュニケーション能力が必要。けっきょくウインカーを出すのは、周囲の人のためであると同時に、なにより自分の安全を守るため。ウインカーを出さない人、曲がる直前まで出さない人は、もっと自分を大切にしてほしい。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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