サスペンションの構造上ストロークすると舵角が発生する
サスペンションはタイヤを上下させることで、路面からの衝撃を吸収し、タイヤのグリップ力を確保する働きをしています。そのサスペションがストロークする時、タイヤはキレイに垂直に上下するわけではありません。
一般的に、縮む時にはタイヤの上側がホイールハウスの中に入り込むように倒れます。逆に伸びる時はタイヤの下側がクルマの下にもぐり込むように倒れます。これはサスペンションの構造上によって、程度の差はありますが、基本的に共通です。
バンプステアというのは、サスペンションが縮んだ時にタイヤがステアリングを切ったかのように、角度が付いてしまうことで発生する現象です。
つまり縮んだ時に、ステアリング操作していないのに、クルマが右か左に振られることになります。そしてサスペンションは縮んだままということはないので、伸びて戻った時にバンプステアが消えるので、今度はさっきと逆側に振られるわけです。結果として、バンプステアが発生するとフラフラするわけですね。
もちろん市販車では、そうした現象が明確に出るようなクルマはほとんどありません。バンプステアでフラフラするほどのサスペンションの設定だとすると、それはタイヤの性能を使い切れていないはずだからです。
問題になるのはローダウンした場合なのです。20mmくらいならあまり影響ありませんが、40mmなど大幅なローダウンしてしまうと、そういったサスペンションの想定外の領域に入ってしまうわけです。燃費も悪くなり、タイヤのグリップも低下しますから、ローダウンはほどほどに。