東京モーターショーに展示された2台の黄色いスバル車のボディカラーの秘密とは

XVは映画ジュラシックパークにインスピレーションを受けた

 スバル(SUBARU)車のボディカラーにはじつは秘密が隠されていたことをご存じだろうか。現在販売されているクルマのカラーではレヴォーグやS4で採用されている「ラピスブルー・パール」、2015年の開催されたLAオートショーで世界初公開されたIMPREZA SEDAN CONCEPTのイメージカラーの「ルビーレッドメタリック」など、鉱物の名前が使われている。東京モーターショー

 今回の東京モーターショーで公開されたIMPREZA FUTURE SPORT CONCEPTとSUBARU XV FUN ADVENTURE CONCEPTのボディカラーはどちらもイエローだが、2つともテイストの異なる色味である。どんな思いが込められているのか、SUBARUのデザイン担当の方にお話を聞くことができた。

 IMPREZA FUTURE SPORT CONCEPTのボディカラーは、シトリンイエローと言って、11月の誕生石としても知られている。和名は黄水晶。スポーティさも持つポップなカラーで走る愉しさを表現しており、内装のシフトノブやステアリングスポークカバー、センターマーカーなどにワンポイントとしても取り入れられている。

 イエロー×ブラックの組み合わせはコントラストがはっきりとしていて、ブラックの引き締める力が存分に発揮されるそう。

 ならば、フロントバンパーのサイドにあしらわれたシルバーのスポイラーや、サイドのシルモールも、なぜブラックに統一しなかったのかと疑問が湧いてくる。

 あえてフロントスポイラーをシルバーにしたのは、スバルの前身である中島飛行機の名残で、色も形も飛行機の翼をイメージして作られているからだそう。サイドシルモールは、フロントから後方にかけて、流れるラインを作るためにシルバーで合わせたのだそうだ。

 少し話が逸れてしまったが、SUBARU XV FUN ADVENTURE CONCEPTのイエローも「琥珀イエロー」と鉱物名が由来している。デザイン担当者が、映画「ジェラシックパーク」のなかで、恐竜時代に生きていた蚊が閉じ込められている琥珀の飾りが登場するシーンを見て、XVの色を「琥珀にしよう」と決めたそうだ。アクティブなオフロード仕様のXVで不思議な力を持つ琥珀を探す冒険に出るぞ! という、パッションが込められたカラーリングなのだと、話していただけた。

 また、ドアアームレストやダッシュボードの琥珀色のステッチの縫い目がジグザグで大胆なアクセントになっているが、強度の高まる縫い方なのだそう。

 余談になるが、XVのコンセプトモデルの中には6連星の6にちなんで、“隠れXV”が6つ隠されていた。フロントガラス、両サイドのドアパネルに1つずつ、三角窓、クォーターウィンドウ、バックミラーからではないと確認ができないリヤガラスの6か所だ。

 隠れXVを探すミニ冒険ができる室内空間は、まさにFUN ADVENTURE! 今後発売されるモデルやコンセプトカーに使われるカラーに、どんな鉱物名が使われるのかを予想するのも、一つの楽しみになるのではないだろうか。


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