この記事をまとめると
■トヨタが新型セリカを開発していることを明かした
■現状では新型セリカがどのようなクルマになるかは不明だ
■新型セリカがPHEVのエンジン搭載車だった場合その価格は1000万円弱ほどになりそうだ
2026〜2027年に復活が期待されるトヨタ・セリカ
トヨタの幹部が新型セリカの開発に関して言及した。どのようなクルマになるのか予想したい。
まず述べておきたいのは、自動車メーカーでは、さまざまなプロジェクトが進行していることだ。そのなかには、車名が開発の後半以降に付けられることもある。たとえば現行アルファードは、最初から従来型の後継として開発されたが、新型セリカはわからない。1970年に初代を発売して、7代目まで続いたセリカとは無関係に、開発がスタートした可能性も高い。
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そうなると初代から7代目までのセリカとは、イメージの異なるクルマになることも考えられる。「セリカ」を名乗る以上、2ドアか3ドアのクーペだが、駆動方式はわからない。前輪駆動や後輪駆動の2WD、これをベースに開発された4WD、あるいはエンジンをボディの中央に搭載するミッドシップかも知れない。
歴代セリカは、エンジンを一貫してボディの前側に搭載しており、中央に置いたことはない。従ってミッドシップにするなら、このレイアウトを使ったMR2を名乗りそうだが、前述のとおり車名に明確な決まりはない。知名度が高いためにセリカを名乗ることも考えられる。
したがって新型セリカの車両レイアウトはわからない。スープラが特別仕様車のファイナルエディションを発売しており、セリカをこの後継になるスポーツカーとするなら、後輪駆動も考えられる。
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ちなみに合理的に開発するなら、プリウスやカローラで使われる前輪駆動のプラットフォームが利用しやすいが、もはやクーペは大量に販売できるカテゴリーではない。少量生産になるから価格が高まるのは避けられず、共通化する意味は薄れた。そうなると後輪駆動やミッドシップも考えられるわけだ。
その上で予想されるのは、今後発売するスポーツカーなら、少なくとも8年間は売り続けることだ。そうしないと開発費用を償却できない。そして8年間売るならモーターも併用する。純粋な電気自動車でなく、エンジンを搭載するとしても、ハイブリッドかプラグインハイブリッドだ。
そしてトヨタでは、新開発されたエンジンとして、直列4気筒の1.5リッターと2リッターをすでに公表している。セリカには、この内、2リッターターボを使ったハイブリッドやプラグインハイブリッドを搭載するだろう。
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価格は現時点では不明だが、現行スープラに2リッターターボを搭載するSZ-Rが601万3000円、RZは800万円という設定を考えると、ハイブリッドの新型セリカは800万〜1000万円弱の設定になる。
ほかのクーペについても、次期ホンダプレリュードはシビックから発展させたプラットフォームやハイブリッドのe:HEVを使いながら、価格は600万円前後になりそうだ。日産フェアレディZは、V型6気筒3リッターツインターボエンジンを搭載して電動機能は採用されず、バージョンSTの価格は675万9500円だ。そうなると新型セリカは、やはり800万〜1000万円弱だろう。これから国産スポーツカーが続々と登場するのは嬉しいが、価格が600万円以上になると購入しにくい。400万円以下の車種が増えてほしい。