荒天のなか1号車が圧倒的実力を見せつけた 4月13日、岡山国際サーキットでスーパーGTの2025年シーズン開幕戦が行なわれた。82周の決勝レースはウエットコンディションで始まり波乱の展開となったが、GT500の絶対王者が盤石の強さを見せた。
今季のスーパーGTは、GT500クラスに15台、GT300クラスに28台がエントリー。GT500はトヨタGRスープラ、ホンダ・シビックタイプR-GT、日産Zの三つ巴の戦いとなる。なかでもシリーズを2連覇中の1号車au TOM’S GR Supra(坪井 翔/山下健太)は、テストから群を抜いたパフォーマンスを見せており、前人未到の3連覇に向けて視界良好と言えた。
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予選では、同じくスープラを駆る14号車ENEOS X PRIME GR Supraに、ポールポジションを奪われた1号車au TOM’S。Q2のアタックを担当した坪井は悔しさを滲ませていたが、決勝レースではリベンジを果たすことになる。
雨のなかスタートした決勝はスタート直後に発生した多重クラッシュで赤旗中断。3台が絡む激しいアクシデントとなったが、ドライバーは全員無事だった。レース再開直後、2番手を走る1号車au TOM’Sの坪井はトップを走る14号車ENEOS福住をオーバーテイク。
そこからは路面がドライへと変わっていき、終盤には各車スリックタイヤに交換。その上でセーフティカーも出動して全車のギャップがリセットされるなどさまざまな展開があったが、au TOM’Sは一切動じることなく完璧なレース運びでトップチェッカーを受けた。
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1号車au TOM’Sはこれで昨年から数えて3連勝。また、表彰台はスープラ勢が独占した。シビック陣営は同士討ち、Z陣営は単独スピン・コースアウトなどに泣き不本意なレースとなった。
なおGT300はトップが目まぐるしく入れ替わる荒れたレースとなったが、接触によるペナルティも跳ね除けた65号車LEON PYRAMID AMGが優勝。
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昨年は優勝2回、表彰台4回を記録しながらも王座を逃す悔しいシーズンとなっただけに、リベンジに向けてこれ以上ない滑り出しとなった。