カッコよさと速さを追求したSABサンシャイン神戸のGR86
スーパーオートバックスサンシャイン神戸は、いまでこそ常識となっている合法チューンがまだ一般的でない時代から、いちはやく合法にこだわってきた、異色の存在として知られている。現在、初代86に続いて2代目のGR86も、これまでどおり市販されているパーツのみで、もちろん保安基準適合内で、カッコよさと速さを追求して力を注いでいるところだ。
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開発にあたっては、タイムアタックイベントにおいてもステアリングを握るレーシングドライバーの谷川達也選手の声が随所に反映されている。
2025年4月時点で、筑波サーキットでは1分1秒台を記録。また、セントラルサーキットではレコードホルダーであり、つい最近まで岡山国際サーキットでも同じくレコードホルダーだったというからたいしたものだ。
デモカーは、「ベースのポテンシャルが高いので、アシとデフとブレーキだけでけっこう走れるようにできます」と開発を担う小杉洋史ピットマネージャーが述べるとおりの仕様で、誰でもやろうと思えば同じ仕様にできることを念頭において、コンセプトに則してすべて市販のパーツのみでサーキットでも安心して走れるように仕上げてられている。
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実車と対面すると、タイムアタック車両にありがちな、派手な空力パーツもなければ、走り込んで傷んだ感じもなく、まるでそのままコンプリートカーとして販売されているかのようなまとまりのよさを感じた。
外装は一般的にはひとつのブランドで統一するケースが多いところ、フロントとサイドがHKS製の「ボディKITタイプS」で、リヤにはトラスト製のスポイラーと、前後で異なるブランドを組み合わせているのも特徴だ。
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これは前任の担当者の好みによるもので、見た目に違和感がないことに気をつけながら、リヤウイングに流行りのスワンネックを使わなかったり、フロントフェンダー後方をキットのツルシのままではカーボン地が目立つことから、あえてボディ同色にしてトーンを抑えたりしているのも特徴的だ。