この記事をまとめると
■20年くらい前の軽自動車の一部モデルの価格がジワジワと上昇している
■アルト・ミラ・エッセなどが高騰モデルの代表だ
■高騰しているモデルに共通しているのは3ペダルMTが存在していることだった
中古車相場価格が徐々に上昇している軽自動車がある
もともとの価格が比較的手ごろで、かつ維持費の安い軽自動車はいつの時代も人気が高く、ある程度年式が古くなっても極端に状態が悪いというようなことがなければ、それなりに値段が残ることでも知られている。
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とはいえ、通常は年式や距離に応じて徐々に価格は下がっていくものなのだが、ここのところジワジワと価格が上昇しているモデルが存在しているのだ。といってもそのモデルはビートやカプチーノのようなスポーツモデルというワケでなく、現役時代は普通のユーザーの普通のアシとして使われていたような一般車で、特筆すべき点はないような車種たちだ。
そんな近年高騰が目覚ましいモデルが、ダイハツのエッセやミラ、そしてスズキのアルトだ。ミラやアルトは過去にターボエンジンを搭載したホットモデルが存在していたが、今回取り上げるのはそういったモデルではなく、むしろスポーティさとは対極にある商用バンモデルなどである。
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では、なぜこれらの一見すると普通のアシやビジネスカーにしか見えないモデルたちの中古車価格が上昇しているのかというと、すべての車種に3ペダルMTが存在していたという点が影響している。
じつは、最近では軽自動車をベースとし、安価な予算で参戦できる耐久レースなどが盛んとなっており、それに伴ってチューニングパーツも多くリリースされているのだ。そのため、現状、手ごろな価格で買えるスポーツカーが減ってきていることも相まって、こういったベースにできるモデルに人気が集中しているというワケなのである。
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そのため、価格が高騰しているのはMT車がほとんどで、同じ車種でもAT車であれば、ひとケタ万円から見つけることができる。
ただこれも裏を返せば、レースアクシデントなどで万が一クラッシュしてしまったとしても、エンジンとミッションさえ無事であれば、安価にハコだけを手に入れることができるため、少ない費用で修復をすることができるというメリットともいえるだろう。
なお人気が高いミラはボディ剛性の高い3ドアモデルが存在していた最終型のL275V型、アルトは以前はHA23V系が人気となっていたが、さすがに古くなってきたこともあって、最近ではHA36V型が600kg台前半という軽量な車重も相まって人気となっているようだ。