この記事をまとめると
■トラックドライバーは私たちの生活を支える存在
■しかし、取引先から理不尽な対応をされることも少なくない
■この記事では、実際にあった3つの事例を紹介する
私たちの生活を支えるトラックドライバーが理不尽な目に!
昭和の時代と現在を比較すると、なにかと厳しい世の中になった我が国日本。考え方次第では現在のほうが正常であり、昭和のほうがざっくばらんでいい加減だったと捉えることができるかもしれない。
しかし、あまりにも厳しすぎるのではないだろうかと感じるところもある。テレビ番組を観ていても、いじめを誘発するとか食べ物を粗末にするなとか、あまりにも細かすぎると感じてしまうことが多いのだ。いいたいことは理解できるが、遊び心を失ってしまうことも問題であるように思えてならない。そのような過剰なクレームにテレビ局が対応することで番組がつまらなくなり、若者のテレビ離れへと結びつく。そして、遊び心が許されるYouTubeやSNSなどの世界が人気を集めるようになったのは、至極当然の理屈だろう。
企業コンプライアンスが叫ばれるようになったのは、ある意味で文化が成長したと考えることができる。しかし、理不尽な要求が増えたのも事実。注意の仕方を誤ればパワハラとなり、コミュニケーションをはかろうとすればセクハラになる恐れが生じる。人間関係の多い仕事場でも、やりにくいと感じる人は意外と多いのではないだろうか。ここでは信じがたいような理由で得意先を出入り禁止になってしまった、とあるトラックドライバーの例をいくつかご紹介したいと思う。
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ますひとつめは、待機場所のクレーム。長距離ドライバーのAさんは、荷降ろしのためにB社を訪れた。受け付けをするために事務所へと出向いたのだが、敷地が狭いため、B社の事務員から待機するように指示された。荷物が降ろせるようになれば、Aさんの携帯電話に連絡をするというのだ。それでAさんは「連絡があるまで仮眠しておこう」と指定された場所までトラックを移動させたのだが、そこは駐車場などではなく、片側2車線の幹線道路だった。つまり、連絡があるまで路上駐車をしておけということだったのである。
交通量が多く路線バスも走る道路であったため、Aさんは仮眠どころかのんびりとした気持ちで待機することができずにいた。迷惑をかけているということは自身でもわかっていたのだが、B社からこの場所を指定されたのだから仕方ない。
申し訳ない思いでサイドミラーを見ていると、トラックの後方に赤色灯を点灯させたパトカーが停車した。通報によって駆けつけた警察官から、通行の妨げになるためトラックを移動するように指導されたのだ。もちろんAさんは警察官に事情を説明したのだが、そんな話が受け入れてもらえるはずもない。そのため、トラックを移動させたAさんだったのだが、そのときにタイミングよくB社から連絡が。じつに、受付をしてから2時間以上経過していたという。それでも待機時間が思っていたよりも短かったと感じたAさんは、ほっとした気持ちでB社に向けてトラックを走らせた。