この記事をまとめると
■ホンダがF1開幕前説明会を開催した
■2025年は8年間ともに戦ってきたレッドブルグループとのコラボのラストイヤーとなる
■F1日本グランプリにあわせて「F1 TOKYO FAN FESTIVAL 2025」を開催する
F1 2025年シーズン開幕を前にホンダのF1活動を振り返り
ホンダのF1活動にとって2025年は、1965年に初優勝をしてから60周年となるアニバーサリーイヤーだ。そしてまた、その半分以上をレッドブルとともに歩んできた第4期ホンダF1のラストイヤーでもある。
そんなホンダが、レース運営子会社のホンダ・レーシング(以下HRC)と鈴鹿サーキット運営会社のホンダモビリティランド(以下HML)とともに、2025年のF1開幕前説明会を開催した。
HRC F1パワーユニット開発総責任者の角田さんとHRC社長の渡辺さんとホンダモビリティランドの斎藤さん画像はこちら
まずはHRCの渡辺社長が、F1に挑戦することの意義を振り返った。
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「ホンダは60年以上前からF1にエンジンサプライヤーとして、またときにはコンストラクターとして参戦してまいりました。当時は無謀な挑戦といわれましたが、困難だからこそ挑戦する価値があったと思います。初優勝から60年が経過し、時代や環境が大きく変わりました。現在のF1は、燃料が持つエネルギーを動力に変えるために熱効率を極限まで高める、世界一のハードウェアを決める技術開発の舞台です。F1の経験をしたエンジニアが、次世代モビリティの開発に携わるなど、ホンダ全体で、世界にまだ見ないものを生み出す原動力になっていると思います。こうしていまも昔もその形を変えながら、F1は走る実験室であり続けています、これがホンダがF1に挑戦する意義です」
さらに、2025年以降のF1に関しても想いを語る。
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「ホンダにとって最重要市場であるアメリカでF1人気が高まっており、ホンダF1の活動は、ホンダブランド力の向上に大きく貢献すると考えています。そこで、一昨年のHRC USに続き、昨年はHRC UKという現地法人を設立しました。すでに第一陣がこの拠点での活動を開始しており、今シーズン、ホンダが技術提供するパワーユニットについても、このHRC UKを通じてメンテナンスを実施し、欧州の最前線基地として効率化を図っていきます。そして、アストンマーティンと組む2026年以降も、ホンダの重要な活動拠点として活用していきます。2025年は、2018年から8年間パートナーシップを結んできたレッドブルグループとのコラボレーションの最終年となります。2025年も有終の美を飾るべく全力で戦っていきます」
そして最後に、渡辺社長はF1を活用した新しいビジネスとして、メモラビリア事業を展開していくことを発表した。これは、ホンダが所蔵するスペアエンジンやその部品などを、コレクションしているF1マシンの動態保存に影響のない範囲で販売するというもの。
ホンダのメモラビリア事業の一例として公開されたF1 エンジンのピストン画像はこちら
その一例としては、1990年にアイルトン・セナがドライブしたマクラーレン・ホンダMP4/5Bに搭載したV10エンジンにHRCの証明書をつけて販売する予定であることを明かしてくれた。