この記事をまとめると
■デコトラに乗ってみたいという人は少なくない
■せっかくデコトラを手に入れても長続きしない人も多い
■デコトラのある生活を長く楽しむためのコツを紹介
好きなだけでは維持できない!
なにかと見た目だけで物事を判断されるようになってきた日本。もちろん物事には善悪がつきまとうものであり、悪を排除することは間違いではない。だが、本物の悪とは善の見た目を演じるもの。大規模な詐欺を働く会社は一等地にオフィスを構え、詐欺師は真面目なサラリーマンを演じている。そして、中身が粗悪な商品は、立派な包装紙やカバーに包み込む。それゆえに、見た目だけで判断することはとても危険な行為なのである。
改造車も同様で、真面目な人たちからは蔑んだ目で見られる傾向にある、日本の文化として知られるデコトラも、派手な飾りをすれば即座に出入り禁止とされてきた。そのため、仕事をするデコトラ乗りたちは派手さではなくシンプルな美しさを追い求めるようになったのだが、どうしても派手なデコトラに乗りたい人たちは、プライベートでデコトラを楽しむようになった。自家用車としてトラックを購入し、思いのままにトラックを飾り立てているのである。
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そこまでしてデコトラを所有する人は、生粋のマニアであるといえるだろう。しかし、長続きしない人も少なくない。無理がたたり、大切にしてきたデコトラを泣く泣く手放してしまう人も多いのだ。しょせんはお金がかかる趣味のクルマであるために、好きなだけでは維持することができないのだ。ならば、どのようにすれば長続きできるのだろうか。その秘訣を、探ってみたいと思う。
まず大切なのは、無理をしないということ。せっかくやるのなら、いいベース車を購入したいと考えるのは道理である。しかし、トラックそのものが高価なものであるために、ベース車にこだわりすぎると架装する費用が捻出できない。そのため、満足に飾ることができず、飽きてしまうのだ。
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飾りを製作する際も同様で、無理をしてまでいいものを注文してしまうと、それだけで終わってしまうことにもなりかねない。ひとつひとつのクオリティにこだわりをもつ人ならいざ知らず、ただ派手に飾りたいと思う人であればすぐに飽きてしまうだろう。
いいパーツを付けたいと思うのは結構なことであるのだが、いざつけてしまうとほかの部品がほしくなるもの。とくに完成形のないデコトラのような自由度の高い改造車の世界には、終わりという言葉が存在しないのだ。そして思うように飾れないようになってしまうと、結局そこで飽きてしまうのである。
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デコトラに限らず、改造車とは自己満足の世界である。つまり、自分自身のために改造することが大切なのだ。イベントなどで目立つため、見せることを目標にトラックを飾るような人は、得てして長続きしない。自分だけのデコトラだという意識をしっかりもち、流行り廃りに左右されずに好きな飾りを取り付ける。そして知識を身につけ、できる作業は自分の手で行うようにする。そうすることで親しみが湧き、より愛着が増すのだ。そのような姿勢こそがデコトラ本来の楽しみ方であり、あるべき姿である。
ぜひとも他人にウケるためではなく、自分自身のためにデコトラ活動に励んでいただきたい。そうすれば、きっと納得のできるデコトラライフを過ごすことができるだろう。