ドッチに向かって走ればいいんだ? 首都高の難所「箱崎JCT」から名物の「信号機」が消えた!

この記事をまとめると

■首都高速道路の箱崎JCTの信号機が2024年12月に撤去された

■もともと1980年の9号深川線開通に伴って信号機を設置した経緯がある

■撤去後はゼブラ帯や一時停止の標識で車両の円滑な交通を担保していく予定だ

お馴染みの信号が消えた!?

 高速道路には交差点がないので、原則としてトンネルの入り口を除き信号機による交通整理は行われない。

 しかし、首都高は例外で、これまで箱崎ジャンクションの下層部の箱崎ロータリーと美女木ジャンクションの2カ所に信号機が設置されていた(首都高は高速自動車国道ではなく、都市高速道路=自動車専用道路なので厳密にいうと高速道路ではない)。

 その首都高の箱崎ロータリーの信号機が、2024年12月に撤去されたのはご存じだろうか?

 箱崎ロータリーの信号機は、1980年の9号深川線開通に伴い、より一層交通処理が複雑化することから、安全な交通運用を図ることを目的に設置されたもの。箱崎ジャンクションは、箱崎PA側の半周だけでも、首都高6号線からの合流、浜町入口、都心環状方面、湾岸線方面、箱崎出口と、行き先がわかれているので、交通の難所でもあり、箱崎ジャンクション自体が、首都高きっての渋滞発生ポイントでもあった。

 それゆえ、箱崎ロータリーの浜町入口合流部と9号深川線からの合流部の2カ所に信号機が設置されていることは、なんとなく納得できるものがあった。

 ところが、首都高会社では2024年11月25日に、「その後、周辺環境の変化等により箱崎ロータリーの交通量が減少したため、この度、信号機を撤去することといたしました」と発表。

 2024年12月9日に信号機の撤去作業を行い、箱崎ロータリーの信号機は姿を消してしまった……。

 信号機がなくなってしまったことで箱崎ロータリーがどう変わったかというと、まず浜町入口からの合流部は一時停止の標識と停止線を新設。その先は9号深川線(下り)の分岐まで以前は直進できるレイアウトだったが、信号撤去後、この部分はゼブラ帯を新設。浜町入口から合流したクルマは、ひとまずひとつ右の車線、かつての三車線の中央車線に入ることになる。

 同じように、9号深川線(上り)からのロータリー合流部は、信号機のあったところに一時停止の標識と停止線が設けられ、ロータリーの円周上の信号も廃止された。

 その代わり6号向島線(上り)への分岐点から、9号深川線の合流点まで、ロータリーの一番内側の車線はゼブラ帯に変更。

 つまり、箱崎PA側のロータリーの半周は、実質1車線になったと思えばいい。

 カーナビや地図アプリでもないと、初めて利用する人にとっては難解なところだが、C1(都心環状線)から1番近いトイレもあるし、C1のどこかで分岐を間違えてしまった場合も、箱崎ロータリーを使えばC1にUターンして、内まわり・外まわりを選び直すこともできるので、ここは使いこなしたいところ。

 箱崎ジャンクションを通過する機会があれば、ちょっと寄り道して箱崎PAでひと休みし、せっかくだから箱崎ロータリーを1周してから目的地に向かうと、箱崎ロータリーの仕組みがわかって、首都高の経験値が上がるのでこの機会にぜひ!?


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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