売れるクルマがない……なんて日産ディーラーの声! そうかと思って見たら「魅力たっぷり」なクルマが海外には沢山あるじゃないか!!

この記事をまとめると

■苦境にある日産だがじつは国内で販売されていないモデルには魅力的なものも多い

■日本市場よりも海外市場に重きを置いてきたことで国内導入が果たされていない

■昨今では国内導入を検討中のモデルもあるがまだまだ適応には課題が残る

日産には魅力的なモデルがまだまだある

 いろいろと騒がしい状態が続いている日産自動車。そんな日産をファンであれば、“買って応援”といきたいところなのだが、実際問題として、現在の日産の国内ラインアップには心ときめくようなモデルがそこまで多くないという残念な事実が存在している。

 では、日産が現在、生産・販売しているモデルすべてに魅力がないかといわれれば決してそんなことはなく、現在世界中で高い人気を誇っているクロスオーバーSUVやクロスカントリーモデルに関していえば、キックス(新型)、ムラーノ、キャシュカイ、パトロール/アルマーダといったモデルが現行型としてラインアップされており、ハイラックスやトライトンが人気を博しているビックアップトラックも、北米地域でフロンティアというモデルが存在し、現地では人気モデルとなっているのだ。

 これらのモデルが日本に導入されない理由は複数あるが、もっとも大きな原因には、長らく日産は日本市場を軽視しており、北米や中国といった海外市場に重きを置いてきたことが影響しているのは間違いない。

 結局、その海外市場でも予想以上に販売台数を伸ばすことができなくなったことで、現在のような状況に陥ってしまっているワケなのだが、そういう理由もあって国内市場へ魅力的なモデルが投入されなかったり、かなり遅れて追加されるというような状況が続いてきたのである。

 もちろん日産もその状況はよくないということで、徐々に海外で先行してリリースされた魅力的なモデルについて、日本向けに改良を行ったうえでの導入を検討しているようで、新型キックスは現在、日本で販売されているモデルと同じようにe-POWERを搭載したモデルとしてリリースされるというウワサがあるし、パトロールについても海外で日本人ジャーナリストを招いて試乗会を行って反響をチェックしているのも記憶に新しいところだ。

 ただ、もともと海外向けに開発していたモデルということもあり、日本に適したパワートレインを搭載するのに少々苦戦するモデルも少なくないというのもまた事実。

 たとえば日本で予想以上のヒットとなったハイラックスやトライトンの売れ行きを見て、日産もフロンティアを売りたいと思っても、フロンティアにはディーゼルエンジンの用意がなく、3.8リッターV6のガソリンエンジンのみであるため、日本市場にマッチしないということになってしまう。

 いま、市場でラインアップされているモデルの多くはこのように海外で売ることを前提として開発されていたモデルであるため、このような状況となっているが、今後に登場するモデルは日本市場もある程度視野に入れていると思うので、これから登場する新型車によって日産の人気が回復することを祈りたいところだ。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

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