この記事をまとめると
■内燃機関のクルマでは各パーツの寿命が大まかに決められている
■EVでもパーツの劣化は必ずあり性能が劣ることは確実だ
■まだまだ市場に出始めたばかりということもあり寿命に関しては未知数な点も多い
EVに寿命はある?
モノには必ず寿命がある。これまでの内燃機関(ガソリン、ディーゼル)を使うクルマでは、エンジンは○○km、サスペンション(ダンパー)は○○kmというように、非常に大ざっぱな一応の目安は設けられているが、これから順次普及が見込まれているEVの場合はどうなのだろう?
そもそも、EVで寿命を考えなければいけない要素には何があるのだろうか? ボディ関係は内燃機関搭載車と大差ないだろうから、やはり独自の部分、電気モーターやバッテリー、これらの制御系パーツ、とくにインバーターということになりそうだ。
さて、現在EVで使われているモーターはAC(交流)モーターが主流になりつつある。一方、電力源になるバッテリーはDC(直流)仕様。ACモーターにDCバッテリーの組み合わせは何かおかしくないか? ということになりそうだが、これには理由がある。
まず、電源となる充放電可能のバッテリーだが、これは直流仕様しかあり得ない。交流は時間とともに大きさと極性が周期的に変化するため、バッテリーとして蓄電しておくことができないからだ。では、直流のバッテリーを電源に、DC(直流)モーターではなくAC(交流)モーターを使う理由はどこにあるのだろうか。