この記事をまとめると
■アメリカの中古車市場に鏡面仕上げのサイバートラックが登場
■鏡面仕上げのサイバートラックは中古車として14万5000ドル
■鏡面仕上げされた立方体ボディのインパクトは抜群だ
サイバートラックが鏡面仕上げになって登場
やっぱり出たか! たくさんのクルマ好きがそう思ったであろうサイバートラックの鏡面仕上げ。しかも、個人の所有でなく売り物として14万5000ドル(約2200万円)という値段までつけられています。中古車ながら、プレミアムのついた新車並みの価格といってもいいでしょうが、どうでしょうか。
ネブラスカ州での出品ということですから、どちらかといえばカントリーテイストの残るエリア。サイバートラックが似合わないこともない地域かもしれませんが、ピカピカのテロテロな鏡面仕上げというと、いささかミスマッチかと(笑)。
そもそも、サイバートラックはステンレスを多用したSFチックなスタイルが売り物。トラック界のロボコップとも称されるメカメカしいデザインは、これまでもSNS上でおおいにイジられてきました。
たとえば、台所のシンクを洗うクレンザーを使ってみたり、それこそロボコップやトランスフォーマーのように変形するミームなどなど。もっとも、これらはAIによる作成など、いわゆるフェイクだったのですが、なんといってもリアルな売り物、リアルな鏡面具合です。
だいたい、ステンレスの研磨というのは道具さえそろっていれば素人でも手を出しやすいもの。ですが、鏡面仕上げとなると一気にハードルが上がります。鉄の磨き出しなどに比べ、ステンレスは研磨自体が難しく、研磨職人が修行する際にも、鉄材の荒い研磨から鏡面仕上げへ、その後ステンレスの荒い研磨から鏡面仕上げへ、とステップアップしなければならないほど。
そもそも鏡面仕上げというのは、チューニングエンジンなどにみられるクローム仕上げなどと同じく、表面のキズやクラックを見やすくするためにスタートしたもの。それが、いまではアップル製品やらインテリアグッズなどに広がってきたのですが、サイバートラックはどう考えても後者のオシャレ要素が強そうです。
また、筆者のような貧乏性になると「曇ってきたら嫌だからやらない」というマインドも否定できません。サイバートラックのようにステンレスであれば、表面の酸化を再び研磨することで曇りを取り除くことができるのですが、やっぱり面倒くさいですよね。洗車にしても、前述のクレンザーでは研磨粒子が大きすぎて拭きキズがバリバリついちゃうでしょうし、いちいちピカールなどの専用研磨剤というのは悪夢のようなややこしさ(笑)。
ともあれ、サイバートラックの周囲がそのまま映り込む姿はやはり圧巻。もしかしたら「光学迷彩か⁈」なんてつぶやきすら聞こえてきそう。ステンレスボディといえば、デロリアンでも鏡面仕上げされたサンプルがありましたが、サイバートラックほど立方体なスタイルではなかったので、ここまでのインパクトはなかったかと。そういう意味でも、テスラというのは唯我独尊、悪くいえば「狙いすぎて草」ということかもしれません。
いずれにしろ、このクルマの売れ行き次第では、アメリカ全土でピカピカなサイバートラックが流行るかもしれません。その際は、自分を映しこんで見とれた隙に追突なんてアクシデントが増えすぎないこと、切に願うばかりです。