インドからの輸入だけど日本にマッチさせる専用仕様! すでにバカ売れ「スズキ・フロンクス」が凄い!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

スズキからBセグメントクロスオーバーSUV「フロンクス」が登場した

■インドでは既に先行販売されているが日本仕様の専用設計を随所に取り入れている

■FF車で254万1000円となり4WD車で273万9000円という価格設定だ

話題のフロンクスを社長とともにお披露目

 2024年10月16日、スズキのBセグメントクロスオーバーSUV「フロンクス」の日本仕様がついに発売された。

 当日都内で、スズキとしては5年ぶりにリアル開催された発表会では、鈴木敏宏社長の挨拶や、チーフエンジニアと営業本部長のプレゼンテーションのみならず、各部門の開発担当者によるスクール形式による取材会も実施。そのなかで、異口同音に語られたのは「日本専用」。インドで生産され日本へ輸出されるフロンクス日本仕様への並々ならぬこだわりの数々だった!

 鈴木社長も冒頭の挨拶で、「日本への導入にあたっては、日本の道路事情に合わせたサスペンションのチューニングや、降雪地域での使用を考慮した4WD車の設定など、日本に合わせた仕様の作り込みをしっかり行ってきました。スズキは、適所適材のものづくりを大切にする。まさにフロンクスもそのことを体現する1台です」と紹介。

 その後に行われた取材会では、チーフエンジニア、デザイナー、操縦安定性・乗り心地担当の各パートにわかれ、フロンクス日本仕様の「日本専用」となった箇所について、その詳細が明らかにされていく。

 チーフエンジニアの森田祐司さんは、走りのメカニズムや安全・快適装備の充実について説明した。

 鈴木社長も言及した降雪地帯への配慮に関しては、単に4WD車を設定するのみならず、下り坂で加速を抑える「ヒルディセントコントロール」、低μ路でスリップしたタイヤへブレーキをかけトラクションを確保する「グリップコントロール」、ブレーキ制御も併用しながらエンジンの出力を抑えて低μ路での加速を容易にする「SNOWモード」を新たに実装。また、FF車を含め、アクセルレスポンスを高める「スポーツモード」を実装するのも、日本仕様ならではだ。

 それだけではない。運転席&助手席シートヒーターやリヤヒーターダクト、ドアミラーヒーターを、日本仕様のFF車・4WD車ともに標準装備。一方で、暑さ対策として、アイドリングストップ時のためのエアコン蓄冷機能「エコクール」や、IRカット機能付きフロントガラスも、日本仕様では新たに標準装備としている。

 また、スマートフォン連携メモリーナビ、電動パーキングブレーキ&ブレーキホールド機能といった、日本では軽自動車でも設定車種が増えている快適装備も、オプションではなく全車に標準装備。さらに、後席格納時に生じる荷室フロアの段差を解消するラゲッジボードをふたつ折りにすることを可能にしたうえ、片手でも操作できるよう軽量化し、ボードの下へ荷物を出し入れしやすくするという、きめ細かな工夫を加えているのも心憎い。

 そして、パワートレインは、K15C型1.5リッター直4エンジン+マイルドハイブリッド+6速ATの組み合わせを、フロンクスとして初めて設定。「デュアルセンサーブレーキサポート2」など、最新世代のADAS(先進運転支援システム)も、日本仕様の全車に標準装備した。

 加えて、「前席だけでなく後席に乗る人も快適に過ごしてもらいたいという想いから、後席の乗り心地と、前・後席で会話を楽しめる静粛性についても、日本向けに合わせてこだわって開発しました」と強調。


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
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ゲーム
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