この記事をまとめると
■アメリカでは「怪しい」仕事の典型がスーツ姿にネクタイの新車セールスマンとされている
■アメリカでは仕事のときの服装は日本以上に自由だ
■近頃は日本でもスーツ姿でないセールスマンが増えて親近感がわき販売促進効果が高まっているかもしれない
アメリカではネクタイにスーツ姿で従事する仕事は限られる
日本でも夏季には「クールビズ」として、ノーネクタイで勤務することがすっかり定着して久しい。さらに昨今では、男女を問わず服装に関して自由を認め、いわゆる「私服」での勤務も当たり前のようになっている。オジサン世代となる筆者の子どものころの朝夕の通勤電車といえば、スーツにネクタイというスタイルのサラリーマンばかりであったが、いまどきの通勤電車では、スーツ姿にネクタイという人はめっきり減ったようにも見える。
気候変動が激しくなっている昨今でも、なんとか春夏秋冬という四季のある日本では、その季節に合わせて服装をコーディネートするのも当たり前。そのような環境もあるのか、世界的にも日本人はオシャレだと感じるインバウンド(訪日外国人観光客)が多いとのことである。
筆者は年に一度プライベートで南カリフォルニアを訪れているのだが、ロサンゼルスとその周辺では、ハワイのような「常夏」とまではいかないものの、年間を通じて昼間はTシャツや半袖シャツで過ごすことも可能であり、あとは夜間冷え込んだときに軽く羽織る上着があればいいというので、四季のある日本ほど着るものにこだわる人は少ないと聞いたことがある。
そのロサンゼルス地域で聞いたのが、「ここでネクタイにスーツ姿で従事する仕事は怪しい」といった話を聞いたことがある。まあ「怪しい」はいいすぎとしても、ホテルマンなど、ネクタイにスーツ姿で従事する仕事が限られるほど、仕事のときの服装は日本以上に自由なことは間違いないようだ。
「ネクタイにスーツ姿で『怪しい』仕事の典型が新車販売のセールスマンだ」とは現地事情通。筆者も仕事柄ロサンゼルス地域の新車ディーラーを見てまわることが多いが、セールスマンすべてがビシッとスーツにネクタイで決めているわけではないものの、地元の人のイメージは「スーツ姿の怪しい仕事」というのが新車セールスマンのようである。
自社でストックしている在庫車販売がメインということもあり、そして日本の新車ディーラーセールスマンより、歩合給がかなり高いこともあり、グイグイと迫ってくる商売スタイルとなっているようで、日本でいうところの「昭和スタイル」といったセールスが一般的とも聞いている。その意味でも「新車セールスマン=怪しい仕事」というイメージが定着しているようである。