アメリカのモーターショーは軒並み縮小でかつての見る影もナシ! もはや試乗会イベントになっていた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ロサンゼルスで「オレンジカウンティオートショー」が開催された

■アメリカンブランドの一角がブース出展をしていないことは衝撃的だった

■とくに混雑することもなくゆっくりと展示車を見ることができた

いまや新型車の展示だけでは人を集められない

 アメリカで開催される自動車ショーとして知られているのは、デトロイトショー(北米国際自動車ショー)、ニューヨークショー(ニューヨーク国際自動車ショー)、ロサンゼルスショー(ロサンゼルス自動車ショー)、シカゴショー(シカゴ自動車ショー)ぐらいとなるだろう。

 デトロイトやニューヨーク、ロサンゼルスショーはかつて世界の自動車メーカーがこぞって世界初公開モデルを発表し華やかなものであったが、ヨーロッパの自動車ショーほどではないものの、アメリカの主要自動車ショーも「オワコン化」が目立っている。

 コロナ禍後の開催では出展メーカーも激減しており、かつては「世界三大自動車ショー」ともいわれたデトロイトショーも、メーカー規模での出展と思われるのはアメリカンブランドとトヨタぐらいとすっかりローカルショー化してしまっている。

 コロナ禍後初開催となる2022年と2023年はそれまでの1月から気候のいい9月に開催時期を切り替えたが、アメリカではイヤーモデルの変更時期とも重なり、なかなか盛り上がりに欠けてしまったのか、2025年から再び1月開催に変更している。

 アメリカでもっとも集客する自動車ショーはシカゴショーとされている。周辺エリアも加えれば全米でも屈指の大都市圏となるのがシカゴ。人口の多い大都市圏でありながら自動車需要も旺盛ということと、世界初公開モデルなどはそもそも少なめで販売促進をメインとしたトレードショー的色彩のより強いショー内容ということもあり、抜群の集客力を誇っているのである。

 そんなアメリカでは、10月の新会計年度スタートから1年の間、全米各州で自動車ショーが開催されている。そして今回紹介する「オレンジカウンティオートショー(以下OCA)」が、全米自動車ショーシーズンのトップをきって開催され、今年ならば2025年早出しモデルの展示が初めてできるようになるのである。

 ロサンゼルス市とその周辺地域を合わせる「Greater LA(ロサンゼルス広域圏)」の一翼を担うのが「オレンジ郡」。かつては広大なオレンジ畑が広がっていたとされているが、いまでは一大都市圏を形成している。そのオレンジ郡アナハイム市にある「アナハイムコンベンションセンター」でOCAは毎年開催されている。近くには日本でも有名な世界的テーマパークや、メジャーリーガーの大谷選手がかつて所属していた球団のホームグラウンドなどがある。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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