この記事をまとめると
■全国に張り巡らされた高速道路は便利だが事故が起きた際の被害は大きくなりやすい
■元トラックドライバーが高速道路を安全に走る術を解説
■適正な車間距離と流れを乱さぬ運転、そして自車の速度管理ができれば事故は大幅に減る
トラックの後ろが安全!?
自動車大国日本では、全国各地に高速道路が張り巡らされている。それはとても便利な存在であると同時に、ときとしてとても危険なものへと姿を変える。速度が出ているぶん、大事故を誘発してしまうのだ。連日のように胸が痛む事故が報道されているが、その大半が高速道路であるという事実が、その危険性を物語っている。
そんな高速道路をより安全で便利なものとして活用すべく、自身が事故の加害者にも被害者にもならないための術を、元大型トラックのドライバーであった筆者の目線で考察してみたい。
高速道路でもっとも身近に潜む危険が追突事故。なかでも渋滞最後尾に大型トラックが追突してしまうと、とても悲惨な事故を招いてしまうことになる。その原因は、大型トラックの前方不注意であるのはいわずもがなであるのだが、追突されないための策を講じることも大切だ。
もちろん、高速道路を走行中に急ブレーキをかける行為はご法度である。いくら危険を回避するためだとはいっても、とても褒められたものではない。それを防ぐためには適正なる車間距離を保持することが望ましいのだが、車間を空けて走行しているとすぐに割り込まれてしまうため、自車の安全を確保することは不可能に近い。できうる限り追い越し車線ではなく、走行車線をまったり走ることが重要だ。
意外に安全なのは、大型トラックに続いて適正なる車間距離を保ったうえで、走行車線を走り続けること。一台でも先に行きたいというせっかちで荒い運転をする乗用車のドライバーは、得てしてトラックの後方につくことを嫌う。なんとしてでもトラックの前に割り込もうとするため、トラックの後方を走る自車の前に割り込まれる可能性が少なくなる。それゆえに、安全が確保できるのである。