ずらり並んだ「絶品干物」を自ら選んで定食化! お箸が止まらなくなる「ヒモノ食堂」は素通り厳禁【懐かしのドライブイン探訪その6】

この記事をまとめると

■運転手のオアシスであるドライブインは減少傾向にある

■プロドライバーのみならず地域住民など多くの人が訪れる場所だ

■今回は三重県にある「ヒモノ食堂」を紹介

絶品の干物にご飯が止まらない!

 急速に数を減らしている運転手のオアシス、ドライブイン。大型の駐車場を完備するドライブインはプロドライバー御用達の場所としてはもちろん、地元の馴染み客には欠かせない存在。平成以降、高速道路やバイパス道路網の発達による旧幹線道路の車両通行量の減少で、かつて隆盛を誇ったドライブインは急速に数を減らしていった。

 今回はレトロな佇まいと名物の干物が魅力の、北勢の漁師町の人気店を訪れてみた。

 国道23号線は、愛知県豊橋市から名古屋市を経由して、三重県伊勢市に至る一般国道だ。起点の豊橋市から、愛知県の西三河地区や尾張地区の西側を通行し、その後、名古屋港や伊勢湾に沿うような経路を取り、中京工業地帯の代表的な都市である三重県四日市市、三重県の県庁所在地である津市などを経て、終点の伊勢市に所在する伊勢神宮とを結ぶ路線である。三重県では主要都市をほぼ網羅する形で結んでいるため、県内の大動脈の役割を果たす。

 今回紹介するドライブインの「ヒモノ食堂」は、三重県四日市市、国道23号の富田一色町の信号を海沿いに曲がったすぐに店を構える。

 旧くから漁師町として栄える、四日市・富田の港町。昭和11年、ヒモノ食堂の味の歴史はこの地の一角から始まった。駐車場も広く、大型トラックも何台でも停められる余裕のスペースだ。富田港もほど近く、プロドライバーにとっても馴染みの食堂。ちなみに食べログ定食百名店にも選ばれている名店なのだ。

 現社長の祖父である鈴木伊右ェ門氏が立ち上げた煮干しの製造販売業がルーツ。のちに主力商品となった干物をメインに、1985年に「ヒモノ食堂」を開業。通常の干物メニュー以外にも、1日だけの一品ものや規格外サイズの干物など、来店時のお楽しみにも出会えるのだ。

 店内に入ると、手作りの干物がドーンと並ぶ。自分の好みを選んで、店員さんに焼いてもらうスタイルだ。筆者が今回選んだのは、真ホッケ450円。それにプラス350円で、ごはん+味噌汁+小鉢+漬物がつく定食にするのが王道だ。定食でオーダーして、約20分。番号が呼ばれて取りに行く。小鉢一品を小さい冷蔵庫よりチョイス。

 ジューシーに焼き上がった真ホッケは、肉厚ホクホク。外側はしっかり焼かれている。なかはふっくら。骨まで食べられるぐらいの絶妙な焼き加減。特製タレを存分にかけると、ご飯が止まらない。ご飯も若干のかため。これがサカナとの相性抜群だ。大根おろしは普通の醤油で味わう。とにかく自慢の手作りの干物が美味すぎる。最後に、食べたトレーをレジ横に返すとともにお会計をして、大満足で店をあとにした。

ドライブインインフォメーション

ヒモノ食堂 四日市本店
三重県四日市市富双2丁目1-30
平日営業時間:7:00~19:00(L.O 18:30)
土・日営業時間:7:00~20:00(L.O 19:30)


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