どの街でも見かける「クルマの電気屋さん」って何? 家電を移動販売するワケじゃないお店の正体とは

この記事をまとめると

■「クルマの電気屋さん」といえばそれはいわゆる電装屋のことを指す

■電装屋ではエアコンやオルタネーターやバッテリーなどの電気関係の主要部品を取り扱う

■電気関係の点検修理の相談は「クルマの電気屋さん」=電装屋を頼るのがおすすめだ

クルマの電気関係部品のプロが電装屋

 およそ3万点もの部品から構成されているクルマには、さまざまなプロフェッショナルがかかわっている。そんななか、整備や修理に関して、とくに専門色が強いのが、電気関係のスペシャリストだ。

 街で「クルマの電気屋さん」という看板を見かけたことはないだろうか? あの看板を見て、「そういえば、クルマの家電化が進んでいるといわれて久しいな」とか、「EVやハイブリッドの専門工場?」と思った人もいるかもしれないが、「クルマの電気屋さん」とは、いわゆる電装屋さんのこと。

 電装品とは、エアコン、オルタネーター、スターター、バッテリーなど、電気関係の主要部品のことで、これらの点検・修理をメインに、オーディオ、ナビゲーション、ETCの取り付け販売などを専門に行うところが電装屋さんだ。

 普段、エンドユーザーとのかかわりは薄いかもしれないが、エアコンが利かないといったトラブルで、ディーラーにもち込むと、そのほとんどはディーラー経由で電装屋に点検・修理を依頼するのが実情。カーセキュリティーやドライブレコーダー、バックカメラの設置、取り付けも安心して任せられるところが多い。

 この「安心」が大事なキーワードで、車両火災の原因を調べてみると、その大半が電装品やアクセサリーの後付け配線だったりする。

 また、電気系の不調は目に見えない電気が相手なので、トラブルシューティングが難しい。そういう意味で、電気のことは電気のプロ、電装屋さんに任せるしかない。

 とくにエアコンの不具合に関しては、冷媒ガスチャージで何とかなるようなケースはまれで、システム全体を点検しないと完治しないことが多いので、エアコンが不調なときは、ダイレクトに電装屋さんへ点検を依頼するのが一番。

 エアコンに関しては、ディーラーや整備工場に出しても、電装屋にまわされるだけだし、おまけに手数料まで上乗せされるだけなので、メリットは少ない。

 意外に思うかもしれないが、電装屋さんは各地にあって、どの街にもたいがい2~3軒は存在している。かつては、「一見さんお断り」的な電装屋さんも少なくはなかったが、インターネットで検索すれば、一般ユーザー歓迎の電装屋さんが近所でも必ず見つかるはず。

 エアコンのコンプレッサー、セルモーター、オルタネーターなどのリビルト品も積極的に扱っているので、修理代もリーズナブルな傾向がある。

 というわけで、電気関係の点検修理の相談は、電気のプロ、「クルマの電気屋さん」=電装屋を頼ってみよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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