この記事をまとめると
■1998年にダイハツ・リーザの後継モデルとして登場した2代目ダイハツ・オプティ
■初代のハッチバックから4ドアハードトップセダンへとスタイリングが大きく変わった
■実用的なトールワゴンが人気の中心だった当時では販売台数が伸びず2002年夏に終売
軽自動車なのに実用性以外の部分にこだわりまくり
ボディサイズと排気量に制限がある代わりに維持費が安くすむ軽自動車は、どちらかというと実用車としての側面が大きく、コペンのような趣味性に全振りしたようなモデル以外は限られたサイズのなかで最大限のスペースを確保することに注力したモデルが多い。
そのため、1990年代からはワゴンRやムーヴ、ライフといったトールワゴンモデルが人気を集めており、現在はN-BOX、タント、スペーシアのスーパーハイト軽ワゴンが人気を集めているのはご存知のとおりだ。しかし、軽自動車でありながら、スペシャリティさとクオリティにこだわっていたのが、1998年に登場した2代目オプティだった。
実用車のミラに対して上級なモデルとして1992年に初代モデルが登場したオプティは、スペシャリティモデルとして存在していたリーザの後継車としてリリース。この初代モデルは、一般的な5ドア/3ドアハッチバックボディをもっていたのだが、1998年11月に登場した2代目モデルでは、なんと4ドアハードトップセダンへと大きく舵を切ったのである。
ボディサイズの上限が決まっている軽自動車において、独立したトランクスペースを用意することは室内空間的にデメリットしかないのだが、あえて2代目オプティはそのタブーともいえるスタイルに挑戦。
そして、トランクを備えただけでなく、サッシュレスタイプのドアを持つ4ドアハードトップとしてしまったのだから、チャレンジングであるとしかいいようがないだろう。なお、軽自動車の4ドアハードトップは現在のところ2代目オプティのみとなっている。
そんなオプティは、当初は丸型2灯の通常モデルと、異形丸型4灯のスポーティモデルのビークスの2種類でスタート。もっともホットなエアロダウンビークスの2WDモデルには、のちに初代コペンにも搭載された直列4気筒DOHCターボエンジンのJB-DET型を搭載していた。
2000年3月には先代モデルでも人気を博した、レトロスタイルのクラシックを追加。こちらは初代クラシックを思わせる逆三角形の大型フロントグリルやメッキパーツを配し、ブラウン系のシート表皮を持っており、ノッチバックセダンのボディ形状にもマッチしていた。
ただ、この時点で標準モデルと4気筒ターボモデルがカタログ落ちし、翌年10月のマイナーチェンジではMT車も消滅するなど確実にラインアップが縮小され、2002年夏にはすべての生産を終了してオプティの名前に終止符が打たれることとなる。
クルマとしては魅力的であったものの、やはり軽自動車は実用車という側面が大きく、ハイト系が人気の中心となっていた当時では販売台数が伸びなかったのだ。