じつはクルマのボディは「鉄粉」が刺さってトゲトゲ! 何もしないとボディを傷めることになる

この記事をまとめると

■クルマのボディの塗膜に鉄粉が付着することがある

■鉄粉は主に削れたブレーキローターやパッドから出ているといわれている

■鉄粉は市販の粘土クリーナーや鉄粉除去用のスプレーで落とすことができる

あの鉄粉はどこから来る?

 気合いを入れて洗車して、しっかり吹き上げたあと、ボディを触ってみると、なぜかザラザラした感触が……。こんな経験はないだろうか。洗車をしても、このボディのザラつきが取れない原因は、塗膜に刺さった鉄粉が原因だといわれている。

 鉄粉とは、文字どおり目に見えないような微小な鉄の粉のこと。そんな鉄粉がどこから舞ってきて、ボディに刺さるのか?

 じつはこれ、クルマのブレーキダスト、とくにブレーキパッドで削られたブレーキローターの粉が、鉄粉となって浮遊しているせいだ。

 だから、高速道路や交通量の多い幹線道路を走る機会が多いクルマや、そのそばに保管場所(駐車場所)があるクルマは、鉄粉が付きやすい傾向にある。

 また、鉄道のレールと車輪も鉄粉の原因。線路沿いの道や線路沿いの駐車場も、鉄粉が付着しやすい場所として知られている。あとは、金属加工の工場や溶接工場、建築現場、鉄工所といったところからも、微細な鉄粉が出ているはず。

 こうしたところで発生した鉄粉が、空気中を舞っていて、同じ金属であるクルマのボディに引き寄せられるようにくっついてきて、とくにボンネットやルーフ、トランクなどのフラットな面に付着する傾向があるようだ。

 ボディに付着した鉄粉は、なかなか目視では確認しづらいが、洗車したあと、お菓子の透明なパッケージ、薄いセロファンに指を入れてボディの表面を撫でてみると、ザラっとした感触がするので、鉄粉の存在に気が付くはず。

 この鉄粉を付着したままにしておくと、ボディの水切れが悪くなったり、汚れがつきやすくなったり、ボディの艶が出にくくなったり、付着した鉄粉が酸化し、塗装を痛めることにもつながっていく……。

 というわけで、できれば定期的に鉄粉は除去しておきたいところ。鉄粉は通常の洗車ではあまり落とすことができないが、市販の粘土クリーナーや、鉄粉除去用のスプレーを使えばDIYでも結構落とせる。

 こだわる人なら、洗車のプロに頼むのもひとつの手だが、いずれにせよ、半年~1年に1度ぐらいは鉄粉ケアをやっておくと、きっとクルマも喜ぶだろう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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