「スワップボディ」「コールドテナー」「サイドバンパー代わりのツールボックス」! 物流をスムースにするトラックの「アイディア技術」が目から鱗!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■近年物流業界ではトラックドライバー不足が深刻だ

■対策としてトラックにはさまざまな工夫がなされている

■「ジャパントラックショー2024」で公開された最新技術を紹介

荷物を運ぶ必要がなくなる「スワップボディ」

 トラックの荷台はさまざまな架装が可能であるものの、よく見かけるのは平ボディとバンボディだろう。土木・建築関係の資材輸送などには平ボディタイプが多く利用されているようだが、一般的な荷物はバンボディタイプによる輸送が主流である。このボディは、外から見れば単なる長方形の箱に過ぎない。しかし、近年はそのなかやまわりにさまざまな工夫がなされ、作業性・安全性の向上につながっているという。

 これは、2024年問題をきっかけにトラックドライバーの不足が深刻化したことに端を発している。この問題が抱える要因のひとつに、トラックドライバーに課されている荷積み・荷降ろしの過酷さがある。そこで、トラックの架装メーカーなどから、これを少しでも軽減するためのアイディアが数多く提案され始めたのだ。

 そのなかでも比較的大がかりなシステムは「スワップボディ」であろう。これは、本来一体化しているパワートレインと荷台を分離して活用しようというものである。すなわち、トレーラーと同様の荷台運用が、普通のトラックでも可能になるわけだ。これなら、出発地・到着地で荷物を荷台ごと積み降ろしできるようになり、トラックドライバーが荷物を運ぶ必要がなくなる。

 トレーラーとの大きな違いは、ドライバーが「牽引免許」を取得しなくてもいいということだ。荷台の脱着にはジャッキなどの装置・設備が必要だが、大がかりなものではないので、スペースさえ確保できれば、比較的低いコストで導入が可能なことも、魅力のひとつとして挙げられよう。

 荷台のなかに設置する装備として注目されているのは、荷台床面が動く「オートフロアー」である。荷積みは荷室の奥から順に行ない、手前まで積んでくるのが一般的だ。しかし、この装置を導入すれば荷物はすべて荷室手前に積むだけで、後は床面が動いて奥まで運んでくれる。降ろすときはその逆だ。電動式なので相応の機器設置をする必要はあるものの、軽量設計になっているから積載量の減少を抑えることができる。


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