苦手な人も多い高速道路での合流のコツとは? (1/2ページ)

思い切りよく加速することが基本

 行楽シーズンの高速道路では、インター、あるいはSA・PAから本線に合流するときに、かなり苦戦しているクルマをよく見かける。それなりに運転経験がある人でも、普段は街乗りオンリーで、高速道路に乗るのは年に数回といった人にとっては、この高速道路での合流が鬼門となるのだろう。高速道路の合流が厄介なのは、簡単にいえば、高速道路本線を流れるクルマの速度が速いから。

 本線上を走るクルマの流れは、乗用車でおよそ時速100キロ。大型トラックなどでも、時速80キロぐらいで走っている。合流という作業は、その流れの隙間に入り込んでいく作業なので、本線の流れを妨げない速度で進入するのが何より肝心。逆にいえば、高速道路の合流が苦手になる最大の原因は、合流前の加速不良と言えるだろう。

 高速道路に不慣れなドライバーは、普段、一般道で速くても時速50~70キロぐらいの速度しか体験していない。必然的に時速70キロぐらいに達すると、十分「高速」と感じはじめてしまうだろうが、高速道路の流れ=時速100キロ=秒速27.7メートルと、時速70キロ=秒速19.4メートルでは、1秒間で8.3メートルも進む距離が変わってくる。

 つまり、1秒前にバックミラーで確認したクルマが、1秒後には8.3メートルも接近しているわけで、その速度差を計算して間合いを測り合流するのは、誰がやっても容易ではないということ。

 では、どうすれば簡単に合流できるかというと、本線を走るクルマと、これから合流する自車との相対速度差をゼロにすればいい。より実践的にいえば、本線の走行車線(一番左側の第一車線)を走るクルマより、10%ぐらい速い速度まで加速レーンで加速して、加速レーンのはじまり付近で並んだクルマより、少し前に出るようにして合流するのが一番簡単!

 通常、第一走行レーンには、時速80キロで働く速度リミッター付の大型トラックなどが多く走っている。普通の乗用車なら、加速レーンでアクセルを目一杯踏んで(床まで踏んで)加速すれば、加速レーンの2/3ぐらいまでに、時速100キロほどまで加速できる。

 そこで一度サイドミラーで本線を走るクルマの位置を確認し、時速100キロなら時速100キロをキープしたまま、加速レーンの一番先まで直進し、合流直前に今度はミラーではなく、直接目視で本線のクルマの位置を確認して合流すればOK!


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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