この記事をまとめると
■クルマのエアコンからカビ臭いにおいがするのはエバポレーターのカビが原因
■エバポレーターをクリーニングすればにおいを元から除去できて効きも回復できる
■エアコンフィルターの交換も同時に行うとより効果的
真夏が来る前にエアコンのクリーニングを
日本の夏のカーライフに欠かせないのが、カーエアコン。国産車のエアコンは、世界一優秀といわれているが、長年使っていると、エアコンのスイッチを入れたときに、カビ臭いにおいが漂ってくることも……。
これは、インパネ内部のエアコンユニットのなかに内蔵されている、エバポレーターに埃や汚れが堆積し、そこにカビやバクテリアが繁殖してしまったのが原因。
このエバポレーター、小さなラジエターのような部品で、このなかを冷却水の代わりに沸点の低い冷媒(フロンガス)を流すことで、室内気を冷やすわけだが、ここに外気とともに埃や小さなゴミ、葉っぱなどが入ってきて、エバポレーターのフィンに堆積していく。
エバポレーターは周囲の空気をガンガンに冷やすので、空気中の湿度はここで結露し、それで車内の空気が乾燥され、結露した水はポタポタと助手席の下から、車外に流れていく仕組み。
そのため、エアコンを使用しているとき、常にエバポレーターは湿っており、そこに埃がたまるとカビが発生しやすいのだ。
最近のクルマには、そのエバポレーターに埃が付かないよう、エアコンフィルターが付いているが、これだってすべての埃をキャッチできるわけではない。
そこで、エアコンから異臭がすると思ったら、エバポレーターのクリーニングを実施しよう。
エバポレーターを洗浄するには、本来なら分解してエバポレーターを取り出し、丸洗いするのが一番だが、それだと手間もコストもかかりすぎる。
そこでおすすめなのが、専用のクリーナーを使った、エバポレーターのクリーニング。
エアコン排水ドレンから、ムース状のクリーナーをエバポレーターボックス内に充満させ、エバポレーターに付着したカビやタバコのヤニなどのガンコな汚れを直接洗浄するサービス。ディーラーなどで、4000~6000円ぐらいでメニュー化されている。
このクリーニングを行えば、においを元から除去できるだけでなく、エバポレーターのフィンがきれいになるので、熱交換効率が高まり、エアコンの効き目も回復。洗浄だけでなく、抗菌コーティングも施され、6カ月から1年ほど効果が持続。
似たようなものに、エアコンの吸入口からスプレーする、簡易型のクリーナーもあるが、あれはほとんどエバポレーター本体までは届かないので、気休め程度にしかならない……。
というわけで、本格的な消臭を期待するのなら、ムースタイプのエアコンクリーニングの一拓!
同時に、エアコンのフィルターを交換することも忘れずに(エアコンフィルターの交換は、1年ごと、もしくは1万キロごとが目安)。