この記事をまとめると
■世界にはユニークな歩行者用信号機が設置されている
■世界的に有名なキャラクターやアニメキャラクターが採用されている
■ユニークな歩行者用信号機が観光名所になっているほど人気な場所もある
1度は見てみたいユニークな信号機
いつも、私たちの交通安全を守ってくれている信号機。車両向けには赤、青(緑)、黄色の3色が丸く点灯し、歩行者向けには赤の止まれ、青(緑)の通行可能が人の形に点灯するのが一般的です。外に出れば必ず目にする機会があるといってもいいほどなので、普段はなにげなく見ている人も多いのではないでしょうか。
でも世界には、思わず二度見してしまったり、カメラを向けて撮影したくなったりするような、かわいい形の信号があるようです。有名なキャラクターのものもあり、ファンには聖地となっている信号機もあるとか。
まずひとつめは、日本でも絵本から生まれたキャラクターとして人気の高い、オランダ生まれのミッフィー。その作者であるディック・ブルーナさんの故郷であるユトレヒトには、ミッフィーの形に光る歩行者用の信号機があります。
ユトレヒト駅から徒歩5分ほど、百貨店の前にレインボーカラーの横断歩道があり、その信号機は止まっているミッフィーが赤く光り、歩いているミッフィーが青く光るという、ファンにはたまらない信号機。すでに観光名所として有名で、横断歩道なのに渡らずにずっと信号機を眺めているファンが大勢いるそうです。
ふたつめは、ドイツで長く愛されている「アンペルマン」の信号機。交通事故の絶えない状況をなんとかしようと、交通心理学者が歩行者の注意を引くために考え出したという、帽子をかぶったチャーミングな男の子のサインです。赤は両手を横いっぱいに広げて「止まれ」と立ちはだかる男の子。青は、元気よく歩き出す男の子になっています。
しかしこれは、第二次世界大戦後に東西ふたつに分かれたあとの、東ドイツでのことでした。1989年のドイツ再統一によって、一時は旧西ドイツで採用されていた信号機をドイツ全土で使用することになり、アンペルマンは消滅の危機に。
でもそんな状況を寂しく思った旧東ドイツの人々は、「アンペルマンを救え!」運動を起こし、ベルリン州の歩行者信号機として採用されることになったそう。いまではベルリンの約8割の信号機がアンペルマンとなっており、アンペルマンをモチーフにしたグッズも登場。じつは日本でも、そうしたキャラクターグッズとしてアンペルマンを手にすることができます。
さらに、7月14日まで開催されていたUEFAユーロ2024ドイツ大会にちなんで、フランクフルトの市街地では、アンペルマンがサッカー仕様になって人々を楽しませているといいます。赤はレッドカードを出すアンペルマン、青はボールを蹴るアンペルマン。これは粋な演出ですね。