小さな高級車を目指すも鳴かず飛ばずで2年で消滅! ファミリア感から脱却できなかった「マツダ・エチュード」という残念なクルマ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■6代目ファミリアをベースとした姉妹車としてエチュードがあった

■エチュードは小さな高級車という立ち位置で展開された

■ベースのファミリアとあまり差がなくエチュードは2年で販売を終えた

ファミリアの姉妹車「エチュード」とは

 マツダのかつての大ヒットコンパクトカーといえば、1980年に登場し第1回日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した5代目マツダ・ファミリア。それに続くキープコンセプトの6代目ファミリア(1985年~)をベースに、1987年に誕生したのがハッチバックタイプのスペシャルティ4ドアクーペのマツダ・エチュードだった。

 エチュード=練習曲を名乗り、決してヒット作とはならなかったものの(エクステリアデザインの練習!?)、6代目ファミリアより35mm低い全高もあって、スタイリュッシュさをアピールした、クルマをファッションとして乗る人のための小さな高級車、パーソナルカー的キャラクターのもち主ではあった。

 ボディサイズは全長4105×全幅1645×全高1355mm。ホイールベース2400mm。6代目ファミリアの全長3990×全幅1645×全高1390mm。ホイールベース2400mmに対して、全長が115mm長く、全高が35mm低いプロポーションは、ウインドウの面積が大きく、また傾斜を強めたリヤセクション=テラスバックのデザインもあって、当時としてはなかなか洗練された印象であったのだ。

 インパネなどは6代目ファミリアと共通ながら、インテリアや天井を布張りとするなど、ファミリアとの差別化が図られているあたりは、なるほどクルマをファッションとして乗る人のための小さな高級車、パーソナルカーとしては攻めた工夫といっていいだろう。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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