この記事をまとめると
■イタリアンカロッツェリアの老舗である「ベルトーネ」が創立110周年を迎える
■110周年を記念したハイパーカー「GB110」を2024年6月9日にモナコで発表する
■GB110は1100馬力のマルチシリンダーエンジンを搭載して最高速度は380km/hを誇る
スーパーカーブームのころに大活躍していたカロッツェリア
イタリアの自動車産業において、かつては欠かすことのできない存在だったボディのデザインや製作を請け負うカロッツェリアは、しかしながら時代とともに衰退の一途を辿っている。
イタリアンカロッツェリアといえば、誰もがその名前をあげるだろう存在のひとつであるベルトーネも、それまでイタリアを始めとする自動車メーカーにどれだけの貢献をしたのかを考えれば、その終焉は寂しいというひとことで表現できるだろう。
同社が設立されたのは1912年のこと。以来、イタリア最古のカロッツェリアのひとつとして活動を続け、1950年代以降はジョルジョット・ジウジアーロ、マルッチェロ・ガンディーニ、フランコ・スカリオーニといった才能あるデザイナーを惹きつけることに成功した。そしてその長であるヌッチョ・ベルトーネは、彼らの才能を生かすべく卓越した仕事をするための最適な機会を常に提供してきたのだ。
そのベルトーネは2020年以降、新たな情熱的オーナー、マウロ・リッチとジャン・フランク・リッチによって経営されているが、彼らはいずれも自動車業界において得た40年近くの経験をもとに、モビリティ業界においてもっとも成功したエンジニアリングコンサルティング会社を経営した経歴を持つ。
そして、その経験から新生ベルトーネがまず生産すべきは、ベルトーネの創立110周年と技術力の高さを改めて世界に知らしめるハイパーカーであることを確認したのだった。
その正式発表は、まもなく6月9日から開幕する「トップ・マークス・モナコ」。多くのライバルがブースを構えるなかで、ベルトーネの久々の作が大きな話題となることは間違いないだろう。ちなみにその車名は「GB110」と決定している。