この記事をまとめると
■きらびやかな電飾はデコトラならではの大きな特徴だ
■現在のデコトラ界では電球派とLED派に勢力が二分化されている
■電球、LEDで飾った際の違いについて解説
デコトラの電飾は電球派とLED派に分かれる
デコトラという言葉を聞いたとき、真っ先に夜の艶姿を連想する人も多いのではないだろうか。ステンレスやメッキ製のパーツと箱の絵などもデコトラを代表するアイテムだが、それ以上にきらびやかな電飾が、デコトラならではの大きな特徴でもあるのだ。世の中には数多くの改造車が存在しているが、夜間でデコトラほどのインパクトを放つものは、存在しないだろう。
1970年代に大きなブームとなったデコトラは、昼と夜の二面性の美しさで見る者を魅了した。昭和の時代では電球式のランプとアンドンと呼ばれる看板灯で夜間を演出していたのだが、蛍光灯を内蔵したアンドンも人気を集めるようになる。電球に比べると消費電力が少なく、また均等に明るく照らすことができる蛍光灯が重宝されたのだが、専用の基台を必要とするために電球式よりもかなり高価な存在であった。また、基台には寿命があったため、おいそれと手が出せる代物ではなかったのである。
電球式のランプには、“リレー機”と呼ばれた専用の機械を組み合わせることにより、流れるように点灯させていた。また、リレー機には4つの回路が装備されており、1番から順番に電流が流れてランプを点灯させるという機械でもある。そのような光り方をデコトラの世界ではリレーと呼ぶのだが、やがてさまざまなリレーパターンを内蔵したリレー機が発売され、その速度も操れるようになった。そのように進化を遂げながら、デコトラ界は発展してきたのである。
時代が流れ、平成の後期に差しかかったころにはLEDが台頭してきた。リレー機を使わなくても点滅したり、また発光色を変えられるという優れもののLEDは、デコトラのスタイルを大きく変えたのである。
LEDの特徴としては消費電力が少なく、かつ長寿命であることが挙げられる。また、正面に向けての発光が凄まじいため、目立つことを目的としたデコトラ野郎には最適なアイテムであるといえるだろう。しかし、現代では電球派とLED派にデコトラ界は二分化されている。その理由は、一体なんなのだろうか。