これからの物流の要となる小型EVトラック普及の鍵! EV充電スポットが「小型EVトラック」にも開放された

この記事をまとめると

■自動車業界では物流の分野でもEVシフトが進んでいる

■充電スポットはEVを走らせるための重要なインフラだ

■これまでの充電スポットは乗用車のみが対象だったが、トラックでも利用可能になった

全国274カ所でトラックも充電が可能に!

 今や世界的趨勢であるクルマのEV(電気自動車)化の推進。日本でも乗用車はもとより、トラックも三菱ふそう、いすゞ、日野の大手3社が小型車ベースのBEV(バッテリー式電気自動車)をリリース。さらに燃料電池(FC)を用いたEV大型トラックの実用化に向けての開発もいすゞ、日野の2社が進めている。大型トラック・中型トラックのEV量産化に向けてはまだ時間がかかりそうだが、すでにリリースされたいわゆる2トン車・小型トラックのEVは、とくに市場や配送センターから小売店、消費者などに荷物を届ける「ラストワンマイル配送」の現場の切り札として、今後飛躍的に増えていくことだろう。

 そんなEVを走らせるための重要なインフラが充電スポット。これまで乗用車のみがサービス対象だったこの充電スポットが、EVトラックの量産化にともない同車種でも利用できることになった。EVの充電サービスの大手「eモビリティパワー」(充電インフラの整備、充電ネットワーク拡充とそのサービス提供を行うために設立された電力会社や自動車会社など7社による共同出資会社/出資者:東京電力ホールディングス、中部電力、トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、三菱自動車工業、日本政策投資銀行)は昨年11月16日から、同社が全国各地に展開している充電スポットの一部でEVトラックも利用できるサービスを開始。駐車スペースや安全性などの条件を満たした全国274カ所のガソリンスタンドやコンビニエンスストア、ホームセンターなどの充電スポットでEVトラックの充電が可能となった。

 対象となるEVトラックはいすゞエルフEV/日野デュトロZ EV/三菱ふそうeキャンターの3車種。現在は全長5m以下の車両のみ利用が可能となっているが、それ以上の全長の車両についても今後の運用や安全などの状況を見極めつつ、利用可能な充電スポットの拡大に向けて充電器設置パートナーや店舗オーナーと協議していくという。また充電スポットそのものや対象車種についても順次拡充していくとのことだ。

 現在、同社の充電スポットを設置しているパートナー企業はケーヨー/コスモ石油マーケティング/サンドラッグ/三洋堂ホールディングス/資さん/セブン・イレブン・ジャパン/大和ハウス工業/大和リース/DCM/ベイシア/マルエツ/ミニストップ/ローソンの13社。EVトラックの充電ができる店舗など最新情報についてはeモビリティパワーのサイトに随時アップされる。

 三菱ふそうの「充電器・充電器設置サービス」やいすゞの「EVisionソリューション」など、トラックメーカーでもEVトラックの販売とともに運送会社など事業所での充電設備の設置など基礎充電を支援するサービスを行なっているが、それに加えガソリンスタンドでの給油と同様に、トラックのルート上での充電「経路充電」のインフラが全国的に拡充されることで、EVトラックのさらなる普及が進むことだろう。


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