この記事をまとめると
■高速道路では追い越し車線が詰まり、一番左の走行車線が空いていることが多い
■走行車線を走行するクルマの速度低下が目立ち、追い越し車線へ集中してしまう
■追い越し車線を走るクルマも速度低下に気がつかないケースが多い
どうして右車線ばかり詰まる?
高速道路を走っていて気になるのが、一番左の車線、つまり第一走行車線がガラガラで、その割には追い越し車線には車列ができているというパターン。追い越し車線をそのまま走り続けるのは通行区分帯違反というのは、今回は一旦別の問題として、このような光景を見ると「空いているほうを走ればいいのに」と単純に思ってしまう。
少なくとも追い越し車線が早いペースで流れていればいいが、そんなことはなくて、ダラダラと流れているだけなのがほとんどなので、なおさら不思議に思う。なぜそのようなことが起こるのだろうか?
最近、あおり運転の誘発にもつながるとして問題になっている「ひたすら追い越し車線を走り続けるクルマ」は、1台だけで走っていることが多いので、今回の問題には関係ないとして、基本的に右車線に寄ってしまうのは走行車線が遅いから。
最近はアクセルをしっかりと踏めない問題も指摘されているし、運転しながらスマホをイジっているケースも多く(もちろん違反)、ペースは落ちがち。そうするとそこそこ速い程度でも前走車に追いついてしまうので、結局は追い越し車線を走るようになる。
さらに、渋滞の原因となるダラダラとした坂道など、別の要因が加わると自然と知らない間に全体のペースが落ちるので、追越車線に出てくるクルマが増えることになるし、出たクルマ自体もペースが落ちているのでどんどんと車列が延びてしまう。
有名なのは東京から群馬、新潟方面を結ぶ関越自動車道で、いままで紹介した典型的なパターンが発生する。とくに埼玉エリアは緩やかな坂とカーブが続くので、追い越し車線はクルマが詰まっていて、一番左の車線がガラガラというのが日常的だ。
対策として、一番左の車線だけ路面をグリーンにするなどがあり、一定の効果は上げているものの、抜本的な解決とはなっていない。
全体的に走行速度が高くて、各車ともきっちりとスピードを出して走れればいいものの、現実は最近では走行車線を極端に低いスピードで走るクルマも多かったり、最高速度が低くて頭打ちになるトラックなどから対策をしていかないと解決するのは難しい問題だ。