この記事をまとめると
■「ダカールラリー」は例年年明けに開催される
■昔はフランス・パリからセネガルの首都ダカールまでを走破していた
■現在は日本メーカーも参戦しており4輪だけでなく2輪メーカーも熾烈な争いをしている
パリダカってなに?
毎年、年明けに行なわれるダカールラリーは、世界ラリーレイド選手権の開幕戦で、世界でもっともメジャーなラリー競技。
第1回大会は1978年で、フランスのパリをスタートし、地中海を渡りアフリカ大陸へ上陸。サハラ砂漠を縦断し、セネガルの⾸都ダカールをゴールする、1万2000kmのレースだったため、パリ・ダカールラリー、通称『パリ・ダカ』として知られている。
このパリダカ、走行距離が1万km以上、開催期間3週間、1日の走行距離が800km以上になることもあり、完走率が50%未満のことも珍しくなく、「世界一過酷なモータースポーツ」と呼ばれてきた。
このラリーの創始者は、フランス人冒険家でラリーストでもあった、ティエリー・サビーヌ。
彼は第1回大会のときに、「私が冒険の扉を示す。開くのは君だ。望むなら連れて行こう」という名言を残しており、四輪だけでなくバイクでも出場可能で、プロドライバー・ライダーだけでなく、アマチュアレーサーにもその門戸を開いていた。
一方で、その過酷さと完走率の低さから、「ラリーを完走したすべての者が勝者である」という考えが出場者全員の共通の認識となっており、レース最終日のことを「ビクトリーラン」とも呼んでいた。
しかし、開催地は政情不安な地域も多く、舞台がパリ~南アフリカや、南米のアルゼンチンやチリ、ペルーなどに移されることもあったが、2020年以降は中東・サウジアラビアが開催地に選ばれている。
したがって、現在のダカールラリーは、「パリ」も「ダカール」も直接関係のない地域になって久しいが、ティエリー・サビーヌの冒険ラリーの精神を尊び、いまでも⼤会名には「ダカール」の名が引き継がれている(現在のダカールラリーは、2週間、8000km以上の設定)。