【試乗】レクサス期待のコンパクトカー「LBX」はハンドリングもブレーキも抜群! 気になるのは「音」の面だけ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■レクサスでもっともコンパクトなクロスオーバーSUVのLBXに桂 伸一さんが試乗

■静粛性にこだわるレクサスにしてはエンジン音やノイズなどが車内に伝わってくる

■操縦性は非常によく直進性とハンドリングに優れている

個性あふれるもっとも小さいレクサス

 コンパクトグラマー。LBXを見るたびにそのフレーズが踊る。レクサス最小、BセグメントのクロスオーバーとなるLBXは、ボリューミーに張り出したフェンダーと、曲面と塗装の美しさが際立つグラマーさで、コンパクトながら強い個性と存在感を示す。

 スリーサイズ(全長全幅全高)は4190×1825×1545mm、ホイールベース2580mmは、正直2名ないし子どもが小さいファミリー向け。後席は立ち気味の背もたれ角度、足もとスペースはまあまあだが、ゆったり楽ちん姿勢ではない。

 レクサスは、トヨタのプレミアムカーブランドで、全世界に衝撃のデビューを果した代表作は1990年誕生のLS(トヨタ名は初代セルシオ)。その凄さをナマで知る還暦世代は、無音の世界観というモノを植え付けられた。エンジンはもちろん走行もほぼ無音で滑らか、無音は高級だということを、まさに世界的にも知らしめたレクサスLSが、プレミアムセダンのひとつの指針を作ったといえる。

 それを肌で実感させられたのが34年前の話。だからレクサスは音にこだわらなければならない。もちろんLBXも同様。試乗会でクルマの成り立ちを解説する映像の一端にセルシオが登場する。つまり、自らハードルを思いっきり高見に置いて、「LBXは音にもこだわってますよ」である。

 ドアノブに手をかけるとクリック感なくパカッと開く新感触のドア。室内からもノブを押した瞬間、電磁ロックが解除して開く感覚は新しい。

 メインスイッチONで、バッテリー残量が半分程度だとエンジンが始動する。4気筒とは違う独特の3気筒ビートが室内に伝わる!? えっ、こうした音の類が伝わらないのがレクサスのハズでは?


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