年末ギリギリの商談は好条件を引き出しやすい! 新車販売の現場も「日本人ならでは」の心理が働く!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■新車ディーラーでは12月の「年末セール」にかなり力を入れている

■12月や1月は受注分が年度末の実績として加算されるためセールススタッフは必死だ

■好条件でクルマを手に入れたいのなら年末年始の時期を狙うのがオススメだ

年度末に備えていまからディーラーは動き出している

 歳を取ると1年はあっという間に過ぎるもので、ついこの前まで酷暑に喘いでいたのが噓のようである。新車販売の世界では12月になると「年末セール」が始まる。新車がガンガン売れていたバブル経済のころには、12月の新車販売実績はそれまでに販売したなかで、納車がまだ済んでいない「受注残」車両を登録(軽自動車は届け出)して納車すれば充分クリアできたので、得意先への年末の挨拶など、わかりやすくいえば緩い状況になっていたが、「失われた30年」を経て、なかなか思うように新車が売れなくなってきてからは、年間販売目標台数達成の最後のチャンスとして年末ギリギリまでノルマを追いかけるようになっている。

 とくに軽自動車はブランド別、車名(通称名)別それぞれのランキングでの年間販売台数競争が激しく、12月にどこまで売り込めるかで勝負が決まる。それ故に熱い販売合戦が展開されている。筆者が聞いた限りでは、新型となってもN-BOXの納期はそれほど乱れていないし、軽自動車全体も完全復調とまではいかないが、目立って納期遅延が発生しているともいえない状況となっているので、今期も激しい販売競争が展開されることだろう。

 登録車では、残念ながら12月に商談を始めて年内に納車が間に合うケースは、納期遅延といった問題が起こる以前からスケジュール的に厳しいのだが、それでも12月は買いどきには変わりない。

 それはどうしてか。理由はこうだ。

 仮に12月に登録(軽自動車は届け出)できなくとも、受注残車両としてストックし、遅くとも年明け3月までに登録(軽自動車は届け出)ができれば、「年度末決算セール」の販売実績として計上できるからである。

 ここ数年の納期遅延発生以前から、新車が納車されるまでには時間がかかるようになってきていた。そのため、本来の年度末決算セール期間となる2・3月に受注しても納車が間に合わず年度末決算セールの販売実績として計上できないというリスクが高まっていたのだ。そのため、本来は年度末決算セール対策の特典などが用意されない1月が半ば年度末決算セールのメインとなっていたのである。

 このようなこともあり、年末年始休暇前であっても、年度末決算セールの販売実績としてカウント可能な受注はウェルカムなのである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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