この記事をまとめると
■2023年11月15日にルノーがEVコンセプトの「トゥインゴ・レジェンド」を発表
■初代トゥインゴをモチーフにしたデザインを多く取り入れている
■5ドアハッチバックというパッケージングによって高い実用性を持っていると予想される
初代トゥインゴがまさかの復活!?
11月15日、ルノーが設立した新会社の投資家向け説明会にて発表された「トゥインゴ・レジェンド(Renault Twingo Legend)」が「スタイリッシュ」だと話題です。一見して初代のオマージュであることはわかりますが、では最新作としての進化はどこにあるのか? さっそくエクステリアデザインをチェックしてみたいと思います。
一層伸びやかになったワンモーションフォルム
まずは全体の佇まいを見てみると……独特のワンモーションフォルムは基本的に初代をなぞっていますが、リヤドアを追加した点が大きな違いです。結果、初代ではボディ色だったBピラーがブラックアウトされ、前後に長いサイドウインドウがワンモーションの伸びやかさを一層強調しました。
また、薄いキャビンと厚いボディの組み合わせがいかにも現代的ですが、そのボディに配された大径タイヤと、EVらしく短い前後オーバーハングが極めて安定感のあるスタンスを実現! もちろん、タイヤなどのディメンションはコンセプトカー(?)的な要素であるのは承知の上ですが……。
張りのある豊かな面でボディを魅せる
さて、フロントを見ると、愛くるしい形状のランプやボンネット上のエアインテークがやはり初代のモチーフ。ランプは最新のLEDを用いて半円状に光らせているのが巧いところで、これは市販版でも再現できそう。数字が表示されたエアインテークはダミーのようですが、アクセントとしては充分効果的です。
また、初代は素材色の樹脂バンパーによる「カジュアルさ」が特徴でしたが、新型ではボディ色に。ここは、ほぼグリルレスの「顔」と合わせて、どのようにスッキリさせるかがキモの筈。その点、まだ少し整理が必要かもしれません。
続いてサイドに目を移すと、前後フェンダーの大きな張り出しと、これを結ぶ強い曲面のドアパネルが印象的! 初代は90年代初期らしい「折れ」のキャラクターラインが走っていましたが、新型はあくまで「面」で勝負するようです。
まあ、これも先の大径タイヤ同様の「誇張」だと思えますが、それでもAセグメントとは思えない豊かな表情は見応えがあります。
EVだけにしておくのはもったいない!
最後にリヤビューですが、かつての初代ホンダZを彷彿させる黒い枠付きガラスがユニークです。そのホンダZが「エアロビジョン」と名乗っていたように、おそらくは空力性能の向上と、同時に存在感を決定付ける強力なアクセントになっています。コンパクトカーでは、こうした「荒技」がかえって魅力を高めることが希にあるようです。
ということで、トゥインゴ・レジェンドのエクステリアは初代の魅力を巧みに進化させただけでなく、5ドアハッチという実用性の高さも兼ね備えた期待のコンパクトと言えるでしょう。それだけにEVに限定せず、HVの設定など、より現実的な選択肢が欲しかったところですね。