この記事をまとめると
■Tの字の形をした道路は「T字路」と呼ばれることがある
■道路交通法では「丁字路」と表記されており、16世紀の文献にも表記がある
■丁字路に近いものでY字路というのがあるが、こちらも厳密には「丁字路」扱いだ
「T字路」という呼び方は間違いだった!?
T字路という言葉やその形状も知っているだろう。十字路ではなく、一本道がない状態で、路地だけでなく、大きな幹線道路への合流などのパターンがある。まさにTの字の形をした道路の構造で、交差点の一種でもある。
ただし、T字路は間違いとは言わないが、もともとは”丁”字路が使われていて、16世紀の文献にも出てくるほど古い言葉だ。法律的にも道路交通法では「十字路、丁字路その他二以上の道路が交わる場合における当該二以上の道路の交わる部分をいう」と立派に定義されていて、これを見てもT字ではなくて丁字路が正式ということがわかるだろう。ちなみに以前、テレビの街歩き番組で、通行人が丁字路と言っているのを茶化したため、炎上した例があったが、その意見の多くは「丁字路で間違っていない」であった。
勘違いしている理由としては、Tシャツのことを”テーシャツ”と呼ぶ年配の方がいるので、ティー字路もテー字路と間違えているのではないかというものが大きい。さらに丁(てい)とT(ティー)の読み方が非常に似ていることもあるだろう。十字路をエックス字路と呼ばないのは読み方がまったく似ていないし、呼びにくいからかもしれない。
丁字路に近いものでY字路があって、こちらも三叉路の一種。ただし、法律的に定義されているのは丁字路だけで、Y字路は丁字路の一種扱いにとどまっているのだ。ただ気になるのは、丁字路にしても、Y字路にしても、交差点の一種なわけで、そうなると通行時の優先がどちらにあるのかということ。
基本的にはどちらかに一旦停止の標識があるので、どちらからか突っ込んでくることはないし、ない場合は太い道路や直線のほうが優先だったりするので徐行しながらよく見て判断すればわかるはず。
とりあえず、テー字路と呼んでいる人を見ても笑ってはダメということは覚えておいてほしい。