【意外と知らない】タクシーの「スーパーサイン」の意味とは?

回送表示時は二種免許がなくても運転可能

 タクシー車両の助手席ダッシュボード上に置いてある、車外へ向けた表示灯は、「スーパーサイン」と呼ばれており、車内側には乗務員証を掲示するスペースとなっている。スーパーサイン

「空車」「賃走」「回送」 「迎車」「貸切」などという文言を表示し、当該タクシーの状態を表示している。「空車」は実車(お客さんを乗せて目的地へ向かっている営業運行の状態)ではなく、新たに手を上げて停めれば利用可能な状態となっている。

スーパーサイン

「賃走」は実車状態を表している。「回送」は点検やLPガスの充填などに向かう途中などでよく表示されているが、さまざまな理由で営業運行ができない状態であることを表示している。メカニックなど二種免許を持っていないひとでも回送表示をすればタクシー車両であっても運転可能。スーパーサイン

「迎車」表示はタクシー会社などの無線センターより、お客さんからの配車要請があった旨の連絡が入ると「迎車」表示をして迎えに行くことで、途中で手をあげられても停まることなく向かうこととなり、迎車回送料金が発生する。

「貸切」はメーター料金ではなく、1日などの単位でタクシー車両とドライバーを貸しきった場合に表示される。

 ほかには「予約車」や「高速」という表示もある。「高速」は高速料金適用中を表している。

 一般的にタクシー料金メーターは時間と距離を併用して加算していく。通常は距離で加算していき、割増時間になると割増料金に自動的に変更される。スーパーサイン

 さらに時速10㎞km下になると距離のみで加算されていくのである。さらに高速道路を走行する際に高速ボタンを押すと、高速道路上で交通渋滞に遭遇しても、時間での加算にならず距離のみで加算されるのである。なお表示内容も地域によって種類が異なることもあるようだ。

 スーパーサインは今ではLEDタイプが主流だが、少し前までは「幕式」が一般的で、空車が赤地に白文字、賃走が青地に白文字などとなっていた。割増は緑字に白文字や、白地に緑文字だったので、「青(本当は緑だけど)タン」と乗務員の間では呼ばれるようになり、今のLED式でも緑字で表示している。

 なお東京都内など都市部など、流し営業(道路を流し、手をあげたお客さんを乗せる)がメインとなる地域では、行灯(屋根に装着されたランプ)とスーパーサインが連動しており、空車時は行灯が光っているが、賃走ボタンを押すと行灯は消灯するのだが、無線配車や駅前などでのタクシー乗り場で「着け待ち」する営業スタイルの多い地方部では、実車時でも行灯は光ったままとなっている。スーパーサイン

 最近では訪日外国人を意識して、漢字表記だけでなく英語表記も併記しているタイプも登場してきている。スーパーサインはいくつかある、タクシー関連機器メーカーでそれぞれ作られ、数種類が存在している。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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