この記事をまとめると
■首都高パトロールではパトロールカーとしてランドクルーザーを採用している
■首都高のパトロールカーには特別な装備があり、堅牢なボディが必要となる
■車線規制などのための道具の積載に必要な大容量荷室があることもランクル採用の理由だ
24時間・365日首都高で活躍するランクル
首都高速道路を走ったことがある人なら、とっても目立つ黄色いランクルを見かけたことがあるかもしれないですね。前後のバンパーが赤白のゼブラ模様になっており、ボディには「首都高速道路 PATROL」と書かれている、型式としては200系のランドクルーザー。あまり道幅が広いとはいえない場所も多い首都高を、このランクルが走ってくるとかなりの迫力です。なかには「もう少しコンパクトなクルマを選んでも良いのでは?」なんて思う人もいるかもしれませんが、なぜ、ランクルなのでしょうか?
首都高は東京都心から神奈川、千葉、埼玉を結んで網の目のように延びており、総延長距離は約327kmにもおよびます。まっすぐ伸ばしたら、東京から愛知くらいまで届いてしまうほど。1日に通過するクルマの台数は約100万台にものぼり、首都高のパトロール隊員が対応する事象の件数は、なんと年間で約3.8万件(2022年度)にもなるのだそう。1日平均にすると、約100件ということになりますね。
そんな首都高を24時間体制で巡回し、事故や災害、車両故障や車両火災などが発生した際に、救助するだけでなく車線規制やドライバーの誘導などを適切に行うことで、首都高を安全でスムースに走ってもらうようにするのが首都高パトロールカーの任務です。
そのために、首都高のランクルは通常の車体と異なる装備があり、いちばんの違いはやっぱり、ルーフに取り付けられているLEDの点滅灯と昇降式のLED看板。
これはとっても重いので、堅牢なボディのクルマでなければならない、というのがまずランクルである理由でしょう。