この記事をまとめると
■スバル WRX S4にマイナーチェンジでリヤスポイラーが設定される
■いままでのWRXにも設定されていた伝統のパーツとしてファンに認知されている
■新設定の商品ということもあり、従来モデルには装着できないとアナウンスされている
いまになって設定された伝統のリヤスポイラー
9月に改良が施されたスバル WRX S4。グレード体系の見直しやアイサイトおよびアイサイトXの標準装備化、コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」の機能強化などといった最新装備の充実が改良のポイントであるが、往年のスバリストとしてのトピックスは、オプションで大型のリヤスポイラーが設定されたことではないだろうか? この理由に迫る。
WRXの象徴であるリヤスポイラー
改良が施されたWRX S4のメーカーホームページを開くと、いきなり大型リヤスポイラーを装着したWRX S4の画像が登場する。ちなみにWRXシリーズと大型リヤスポイラーの組み合わせには長い歴史がある。なぜかといえば、初代インプレッサWRXのときから用意があったのだ。ある意味この大きなリヤスポイラーはWRXを象徴するアイテムと言えるだろう。
しかし、現行型のWRX S4にはこれまで大型リヤスポイラーの設定がされていなかった。だが、今回の改良でメーカーオプションとして用意された。ちなみに、設定があるのは上級グレードとなるSTI Sport Rのみだ。なおこの原稿を書いている段階では、プロトタイプであるため単品での価格は提示されていない。
現行型となるWRX S4は2021年末に発表され、約2年弱が経過したわけだが、最初はこのようなスポイラーが設定されていなかった。なぜこのタイミングで設定されたのだろうか? この疑問をスバル広報部にぶつけてみた。
高いパフォーマンスを可視化するアイテム
聞いてみると、市場からの要望が多かったことが理由のひとつとしてあるようだ。やはりスバリストのなかには「WRX=大型リヤスポイラー」という人も多かったのだろう。もうひとつの大きな理由は、走りの愉しさを高揚させるパーツを設定することで、高いパフォーマンスの可視化と迫力のスタイリングを実現し、ユーザーのスポーツマインドを刺激する狙いがあったとのこと。
近年、大型リヤスポイラーを備えるモデルは減ってきているが、外装パーツでわかりやすく高性能をアピールするパーツの代表格だ。これまでのWRXが築いてきたブランドイメージの象徴とも言えるオプションパーツと言えるだろう。
既存のWRX S4に装着は……?
WRX S4を所有しているユーザーのなかには、この大型リヤスポイラーが欲しいという人もいることだろう。そこで、すでに購入済みのWRX S4に装着することができるのか、気になる人も多いのではないだろうか。その件をスバルに聞いたみたところ、「メーカーオプションで新たに設定されているため、改良前の個体には装着できない」との回答が返ってきた。
WRX STIが生産を終了してから早3年。なお、先代モデルの生産が終わったことにより、WRXとMTの組み合わせが国内市場にはラインアップがない。これには嘆いているファンも多い。それは、今回の「WRXに大型リヤスポイラーがない」という声と同じような雰囲気を感じる。
今後、このパーツの復活を起爆剤に、北米モデルにあるMTモデルが国内市場に復活する可能性もまだ捨てきれない!? どのようにWRX S4が変化していくのかとても楽しみだ。