この記事をまとめると
■軽量化は燃費に影響するが、燃料満タンくらいでは体感できるレベルの差は生まれづらい
■アクセルワークに気をつけたほうがむしろ燃費改善につながる
■燃料代をランニングコストとすれば満タンにしないという運用にはメリットもある
燃料の有無レベルの軽量化が燃費に及ぼす影響は極小
ガソリンや軽油といった燃料の価格は相変わらず上昇傾向にある。ユーザー的には、少しでもランニングコストを抑えたくなるのは自然な感情で、燃費をよくするための工夫をしている人も多いことだろう。
ユーザーレベルでできることとしては、無駄な荷物を積まないようにすることは燃費悪化を防ぐ手段として知られている。その流れで「少しでも軽くするために燃料は満タンにしないほうがいい」という意見もある。はたして、クルマの燃費は燃料の搭載量によってどれくらい変わるのだろうか。
実際、クルマの燃費をよくしようと、自動車メーカーは空気抵抗を減らし、ボディの軽量化につとめているのはご存じのとおり。軽量化というのは燃費改善に効くのは間違いない。
しかし、結論をいえば、「燃料搭載量は最小限にしていたほうが燃費にはプラスだが、体感できるレベルでの差は生まれづらい」といえる。
そもそもガソリンや軽油などの化石燃料については水よりも軽い。具体的には、ガソリンの比重が0.73~0.76、軽油が0.80~0.84となっている。30~60リットル程度のタンク容量である乗用車で考えると、ガソリンを満タンにしても22~44kg程度である。常に半分を目安に給油していたとしてもせいぜい20kg程度の軽量化を実現できるにすぎないのだ。