この記事をまとめると
■9月にセンチュリーの新たなモデルが登場し大きな話題となった
■テーラーメイドが可能となっており、ユーザーの好みに合わせたオーダーが可能だ
■どこまでオーダーができるのか、トヨタに直撃してみた
新型センチュリーってなんでもオーダーできるの!?
9月に発表され、一躍話題のクルマとなった新型センチュリー。新しいショーファーカーを目指して開発されたこのモデルは、これまでの日本車と異なるポイントも多くある。そのひとつがテーラーメイドであらゆる部分がユーザーの自由に選択できるということだ。一体どこまで自由に選択できるのか? その疑問をトヨタ広報部にぶつけてみた。
リリースでの情報を整理すると
新型センチュリーのテーラーメイドについて、発表会やリリースで明らかになった情報を整理しよう。
まず、ワールドプレミアでプレゼンテーションをした取締役・執行役員デザイン領域統括部長のサイモン氏は、その終盤で「テーラーメイドのようにお客様の要望にお応えできるのです」と述べた。そのときはカラーや素材、ドアの開閉方法(ヒンジorリンク式)などが挙げられた。
リリースの販売概要の部分には、「ご購入にあたっては、販売店の担当マイスターが1人1人のお客様と丁寧にコミュニケーションを重ね、ご希望にあったお車をご提案します」とある。ボディカラーや内装などが、ユーザーの好みに応じてカスタマイズ可能となっており、世界に1台だけの”オリジナルセンチュリー”を作り上げるプランが用意されているようだ。なお、このプランの詳細は決定次第知らされるとのこと。
ちなみに全車フルオーダーのテーラーメイドとなるわけではなく、従来どおりカタログの使用から選ぶプランも用意される。すでに発表されている7色のボディカラーは通常のカタログ仕様として用意される見込みだ。
その詳細とは?
ではその詳細はどこまで決まっているのか? そんな質問をトヨタ広報部にしてみた。
まずテーラーメイドのフルオーダーを希望する場合は、センチュリーを熟知した専門のセールスとエンジニア、センチュリーマイスターが在籍するトヨタ販売店を通じての受注となる。
このセンチュリーマイスターを通じて希望を伝えていくのだが、カタログにないボディカラーや内装素材の指定、オリジナルカラーの内装やステッチ、刺繍加飾などのオーダーが来ることはすでに視野に入れているそうだ。さらに突っ込んで聞いてみると、オープンモデルへの変更やパワートレインのチューニングも対応を検討しているとのこと。
なので、ユーザーはそれぞれの要望をセンチュリーマイスターに伝える。そして、その要望をもとに金額や生産期間、実現できるかどうかなどの回答をトヨタ側で検討し、その結果をユーザーに返答。最終的にオーダーをするか否かを決めるというシステムを現在のところ考えているそうだ。
先日の発表会ではGRMN仕様も登場し話題となったが、この車両はフルオーダーシステムの一例だそうだ。これまで、海外のショーファーカーや特殊なスポーツカーではフルオーダーシステムは存在したが、日本車ではほぼ例がないと言える。それはセンチュリーが進化を遂げ、まさに新しいショーファーカーへとひとつ前進したという証拠だろう。購入できる層は限られると思うが、この新型センチュリーが日本車としてどんな新しい道を切り拓いていくか、今後の発展がとても楽しみだ。