この記事をまとめると
■ランドクルーザー70が2023年の冬に再び販売される予定となっている
■2014年にも再販されており、その際はバンとピックアップトラックの展開であった
■今回は3ナンバーの乗用モデルとなり、安全装備などが追加される予定となっている
顔は大きく変わったが「基本」が同じことは見てとれる
2023年夏、ランドクルーザープラドがランドクルーザー250へフルモデルチェンジするという発表と同時に、「ランドクルーザー70」が2023年冬に再導入されることが明らかとなった。
トヨタのクロカン4WD「ランドクルーザー」ファミリーにおいて、もっともヘビーデューティなキャラを持つランドクルーザー70は、「ランクル70」の愛称で長年にわたり多くのマニアに支えられてきたモデル。最近では2014年にバンとピックアップの2バリエーションが期間限定発売された印象が強い。今回の再導入は、まさしく2014年以来ランクル70が日本市場に帰ってくることを意味している。
では、2014年のランクル70と、2023年のランクル70ではどこが変わり、なにが変わっていないのだろうか。
まず、変わっていないのはラダーフレームによる高い堅牢性や耐久性、あえてパートタイム4WDの駆動系にすることで実現した悪路走行でのタフネスだ。
新型ランクル70の駆動方式については明言されていないが、ATシフトレバーの右わきに古典的なトランスファーレバー(2WDや4WD、減速比のハイ/ローを切り替えるレバー)が備わっているあたり、信頼性の高いパートタイム4WDを採用していることは確実だ。
フロントマスクを見ると、2014年は角型ヘッドライトでメッキグリル、最新のランクル70はLEDの丸型ヘッドライトに「TOYOTA」ロゴの入ったグリルを組み合わせたレトロチックなものとなっている。大きくイメージチェンジしているため、ボディ自体も変わって見えるかもしれないが、ドアを見ればボディの基本が共通なのは一目瞭然。
2014年のランクル70では4リッターV6ガソリンエンジン(最高出力170kW、最大トルク360Nm)だったが、最新モデルでは2.8リッター直4ディーゼルエンジン(最高出力150kW、最大トルク500Nm)となっている。組み合わされるトランスミッションは2014年モデルでは5速MTだったが、今度のランクル70は6速ATとなった。
こうした違いは、2014年のときにはバンとピックアップという商用車(1ナンバー)仕様だったのに対して、最新型では3ナンバーの乗用仕様となっているという点を配慮してのチョイスといえるだろう。
正直、1ナンバーかつMTではハードコアなキャラとなっており、ユーザーを選ぶ印象もあった。しかし、最新のランクル70は3ナンバーのATになったことで、選択のハードルをだいぶ下げている。それほどのマニアでなくとも、このレトロな外観と本物が持つ雰囲気に物欲を刺激されている人は多いのではないだろうか。
このように2014年型と最新型を比べると、同じランクル70であっても、細かい商品企画としては異なるベクトルを向いている。