この記事をまとめると
■中古車サイトには車台番号の下3桁が記載されている
■替え玉やおとり広告を防止するために表記されており登録時は記載が義務
■ユーザーには同型車が複数存在する場合、問い合わせが容易になるメリットがある
車台番号が下3桁表記されてるだけで何がわかる?
中古車を購入しようとしたとき、多くの人がまずチェックするであろう中古車情報サイト。そこには車両の詳細な情報が記載されており、同じ状態の個体はふたつとないと言われる中古車ゆえに、非常に重要な判断材料になることはご存じのとおりだ。
そこに記載されている情報と言えば、車両の写真や金額はもちろんのこと、年式や走行距離、装備の詳細のほか、車検がある車両であれば満了する年月、車検なしの車両であれば車検整備がつくのかどうかや、修復歴の有無、保証の有無など事細かに情報が掲載されている。
これらの情報は購入するクルマの候補を絞るうえで重要な情報となるワケなのだが、一般のユーザーからしてみると、イマイチその掲載理由がわからないものが存在する。それが“車台番号の下3桁”だ。
近年では、大手の中古車情報サイトにはもちろん、ネットオークションサイトでも車台番号の下3桁が記載されることが増えてきているが、一般ユーザーからしてみると車台番号の下3桁がわかったとしても、その車両を購入するかどうかの判断材料にはならないだろう。
ではなぜ車台番号の下3桁を掲載するようになってきているのかというと、これは不正を防止するための策ということになる。
クルマの車台番号とは、クルマ1台1台に割り振られる個別の番号となっているため、同じ車台番号を持つ車両は存在せず、車両を特定することができる重要なファクターとなる。
そのため、実際には在庫していない車両を掲載するおとり広告や、掲載していた車両とは異なる同型車を販売するといった不正を防ぐ効果があるのだ。
なお、大手中古車情報サイトでは、一般ユーザーが確認できるのは下3桁のみとなるが、掲載時にはすべての車台番号を入力することが義務付けられていることがほとんどであるため、走行距離や修復歴の有無などのデータ化によって不正が発覚したときも、速やかに対処できるようになっているのである。
そして、ユーザー側からしてみても、掲載されている下3桁と実車の車台番号を照らし合わせてサイトで見つけた個体と相違ないかどうかをチェックすることができるし、“プリウス専門店”のように同一車種を多く扱う店舗に問い合わせる際は、この下3桁を伝えることでよりスムースに希望の車両を確認することができるというメリットも存在する。
中古車を購入するときに車台番号までチェックする人はあまりいないとは思うが、次回は念のため確認してみてもいいかもしれない。