覆面パトカーの「赤色灯なし」の速度違反車の追尾は違法! 赤色灯&サイレンでも高速で100km/hオーバーはNGの場合あり! パトカーの緊急走行要件とは? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■警察車両は要件を満たせば一般道80km/h、高速道路で100km/hを超えて走っても合法

■要件のなかには赤色灯を光らせることが条件となっているがサイレンは不要な場合がある

■赤色灯を点けずにパトカーが「違法追尾」をしても捕まった速度違反車は有罪が基本

サイレンを鳴らさなくても違反者の追尾は可能だった!

 できれば厄介になりたくない覆面パトカー。そんな覆面パトカーを一番よく見かけるのは高速道路だろう。

 赤色回転灯をまわして速度違反のクルマを追走中、あるいは違反車を捕まえて路肩に止まっているところを目撃するが、スピード違反を犯している車両を追尾するために、覆面パトカー(白黒のパトカーや白バイも)が、法定速度を超えて走るには3つの条件がある(道路交通法施行令第14条)。

 公安委員会の指定(もしくは届け出)を受けている車両が緊急用務を遂行する目的で、赤色灯を回転させ
サイレンを鳴らしているときに、はじめて緊急車両の要件を満たし、法的な最高速度の条件が、一般道路で80km/hまで緩和され、高速道路は100km/hまで、ということになっている。

 さらに、「第二十二条の規定(最高速度)に違反する車両等を取り締まる場合における緊急自動車については、同条の規定は、適用しない(道路交通法道路交通法41条の2「緊急自動車等の特例」)」とあるので、覆面パトカーやパトカーが、速度超過車両を取り締まる場合は、一般道路で80km/h、高速道路で100km/hを超えても合法になる。

 ただし、これも緊急自動車の特例なので、赤色灯をまわし、サイレンを鳴らしていることが条件だ。

 ところが、ひとつ例外があり、「道路交通法施行令第14条」には、「ただし、警察用自動車が法第22条の規定に違反する車両(つまり、速度超過車)を取り締まる場合において、とくに必要があると認めるときは、サイレンを鳴らすことを要しない」とあるので、速度超過車両を追尾するときに限り、サイレンは鳴らさなくても許されるケースがあると思っていい。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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