この記事をまとめると
■東北地方の一部に「もしもしピット」という設備が道路沿いに用意されている
■平成12年に秋田からスタートした設備で、現在では200ヶ所以上に存在している
■電話だけでなくドライバーの休憩場所や除雪車の待避スペースとしても使われている
一部エリアだけにある「もしもしピット」とは
2019年12月1日より「携帯電話使用等」に関する罰則が強化され、いわゆる”ながら運転”の取り締まりが厳しくなってきている。
とはいえ、移動中だからこそかけたい電話や送受信したいメールもあるわけで……。そうしたニーズに応え、道路脇で安全にスマホなどを操作できる駐車帯を整備する動きがあり、東北地方を中心に「もしもしピット」という名称で広まった。
この「もしもしピット」の取り組みは、平成12年に秋田からスタート。すでに東北六県だけで200カ所以上整備され、新潟県でも2007年から設置がはじまり、京都府でも「もしもしゾーン」として同様の施設が普及している。
ちなみに「もしもしピット」は、スマホや携帯電話の使用に特化したスペースではなく、
・短時間休息などドライバーの利便性向上
・道路に関わる緊急情報等の通報機会の確保
・除雪車などのノロノロ車両の一時退去場所の確保
なども目的としているので、スマホの使用はもちろん、運転に疲れてひと息入れたいときの休憩や、除雪車の退避スペースとしても利用可能だ。
整備を進めている国土交通省東北地方整備局によると、今後は
・道路区域内の既往の駐車スペースや未利用地など、既存のストックを有効に活用した整備
・自治体、民間の方々の協力により、沿道の区域外の活用
に力を入れ、低コストでの実現に取り組むとのこと。また、利用者の方々の利便性向上のため、面的整備を行う方針も打ち出している。
ちなみに「もしもしピット」の標識は、黄色地に目と口のついたクルマが携帯電話を持ったイラストが目印。「P」の「駐車可」の標識と併用される形で表示されている。
東北地方だけでなく、各地の幹線道路にも整備されると、重宝されると思うので、全国的な普及を期待したいところだ。