ロスの自動車店に駆け込んだ! あらゆる自動車に乗りまくっているプロが「超個人的に思い入れのあるクルマ」【青山尚暉編】 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ライター陣に「超個人的に思い入れのあるクルマ」を聞く本連載

■今回は青山尚暉さんに数台にまつわるエピソード語っていただいた

■思い入れのあるクルマの1台、VWゴルフVIIは現在の愛車だという

プリティウーマンの劇中車「エスプリSE」を探し回った!

 超個人的な思い入れのあるクルマと言えば、日米を大捜索までした1台がある。ずいぶん前、ロスを訪れた時、現地のクルマ通の友人から、映画、プリティウーマンで冒頭、運転下手なリチャード・ギアに代わってジュリア・ロバーツが運転したとされる劇車のロータス・エスプリSEが売り物になっていると聞き、当時、映画プリティウーマンとジュリア・ロバーツの大ファンだったボクは速攻でロスの自動車店に駆け込んだ。あの名女優、ジュリア・ロバーツが座ったであろう運転席の感触を確かめたかったからである。

 すると、お店のディーラーマンから、「つい先日、日本に送ったよ……」と、ひと足遅かった。しかし、それを仕入れた東北のクルマ屋さん(たしか)を突き止めたものの、すでに売却済。でも諦めず、点と線をつなぎ合わせているうちに、当時、静岡県のユーザーの手に渡っていることが判明。とにかくジュリア・ロバーツが運転席に座ったとされる(真偽は不明だが)”生” ロータス・エスプリSEに会いたくて、そのユーザーに連絡をつけ、会いに行ったことがある。ただそれだけのことだが、これもまた、クルマ人生のなかの思い出深い、大捜索を敢行した思い入れ!? の1ページである。ちなみに会いに行ったとき、ジュリア・ロバーツの等身大パネルを作って持参し、運転席に置き、ボクがリチャード・ギアを気どり、助手席に座って写真に収めたのだった。まぁ、ロータスへの思い入れというより、映画とジュリア・ロバーツへの思い入れなんですけどね……。

 話はガラリと変わり、もっと現実的な超思い入れのある、そして現在も乗り続けているクルマを紹介したい。それが、VWゴルフVII、そのヴァリアントである。VWゴルフVIIは2013-2014年日本カー・オブ・イヤーを輸入車として受賞した世界のコンパクトカーの基準としてあり続ける1台。初試乗で、走り出して10mもたたないうちに、自身、そして同乗していた編集者、カメラマンとともに、「おおっ、これはいい!!」と感動させられたことを今でも覚えている。

 その後、2014年にワゴン版のヴァリアントが加わったのを機に、即、注文。間もなく10年に届くものの、今でも大満足のまま乗り続けているところだ。実用車とはいえ、強い思い入れがなければ、10年近くも乗っていられるはずもない。

 当時を振り返ると、日本カー・オブ・イヤーで自身もVWゴルフVIIに満点の10点を投じたのだが、その理由として「ガソリン車にしてHVに迫る超実燃費と、依然、同クラスの日本車との差を痛感させられるボディの作り込み、動的性能の洗練度、奥行、そしてGTIの大人っぽい極上のスポーツフィールは感動に値する。強力なライバルに囲まれながらも、全グレードともに真っ先に誰にでも薦められる世界最上のコンパクトカーと思える」と書いている。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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