この記事をまとめると
■近ごろは装着例が増えているデイライトを後付けすることはできるのだろうか?
■デイライトには基準があり、その基準に準拠していれば後付けでの装着も可能だ
■昼間走行灯では白色しか認められないが、その他灯火類とすればほかの色を使うこともできる
デイライトには点灯方法や設置場所・色等に細かいルールがある
最近のクルマに当たり前のように付いているデイライト。被視認性が高まり、安全面でもプラスで、なにやらカッコよく見えるけど、古いクルマに後付けしてもいいのだろうか?
結論からいえば、保安基準さえクリアすれば、どんなクルマにも後付けできる。ではその保安基準を確認してみよう。デイライトは法律的には「昼間走行灯」と呼ばれている。
保安基準 第124条の2 昼間走行灯
一)昼間走行灯の光度は、1440cd以下であること。
二)昼間走行灯の照射光線は、他の交通を妨げないものであること。
三)昼間走行灯の灯光の色は、白色であること。
四)昼間走行灯は、灯器が損傷し、又はレンズ面が著しく汚損していないこと。
五)昼間走行灯は、レンズ取付部に緩み、がた等がないこと。
六)昼間走行灯の照明部の大きさは、25平方センチメートル以上200平方センチメートル以下であること。
また、この六つの基準に加え、「原動機の操作装置が始動の位置にないとき及び前部霧灯又は前照灯が点灯しているときは、昼間走行灯は自動的に消灯するように取り付けられなければならない」というルールもあるので、ポジションライト、ヘッドライト、フォグランプが点灯しているときは、昼間走行灯は自動的に消灯しないと違反になる。
つまり、これらの条件を満たしていれば、デイライトも合法的に後付け可能。
注意点は光度と色(白色のみ)。個数は2個で、前面が左右対称である自動車に備える昼間走行灯は、車両中心面に対し、対称の位置に取り付けられていること。取り付け位置は、昼間走行灯の照明部の下縁の高さが地上250mm以上、上縁の高さが地上1500mm以下という決まりもある。
えっ、色は白色オンリー? ブルーのデイライトを見たことがあるけどあれは違反? と思ったかもしれないが、上記は「昼間走行灯」のルールであり、光度を落として「その他灯火類」として取り付けると、もう少し規定が緩くなる。
保安基準のその他の灯火類の基準は以下のとおり。
・灯光の色:赤色以外
・光度:300cd以下
・光度が増減するものを備えてはならない(色度の変化で視感度が変化するものを含む)
・点滅するものを備えてはならない
これらを満たせば、青色のライトでも、「その他灯火等の制限」に準拠している保安基準適合品として、車検を通すことができるはず。
この辺はやや曖昧なので、デイライトの後付けを望む人は、いつも車検に出している整備工場や、アフターパーツ、改造車の車検に強いところに相談の上、保安基準に合致した製品を、正しい場所、正しい方法で取り付けるように気をつけよう。