納期に時間がかかる人気の新車に乗り換える場合は下取りが有利
新しいクルマが欲しくなったとき、置き場も予算もあれば増車という判断をしたくなるかもしれないが、多くのケースでは「今乗っているクルマを売って、次のクルマに乗り換えよう」とするだろう。
その場合、所有車を処分する必要がある。処分といっても捨ててしまうというわけではなく、なんらかの方法で換金して、新しい愛車の支払に充てようとすることが、多いのではないだろうか。
では、所有車を換金するのにあたり、次のクルマを買う販売店に下取りに出すのと、いくつかの買い取り店に声をかけて処理するのと、どちらがオトクなのだろうか。資本主義の原則からすると、同業他社を競わせたほうが高値の買い取り価格が提示されるはずだ。
オークションなどのネットワークが充実している現在では、買い取りの相場はどこで売っても大きく変わらないし、評価基準(走行距離や修復歴に起因するもの)がさほど違うこともない。とはいえ、クルマによっては1割以上の差が生まれるから、複数の見積もりをとって、比較検討することは欠かせないのだが……ことはそう簡単ではない。
中古車を買うのであれば、納車までの待ち時間はそれほどないが、人気の新車に乗り換えるとなると数カ月待ちというケースも珍しくない。クルマがない時期を過ごすのがイヤであれば、ギリギリまで売らないという判断になるわけだが、そうなると乗り換えたいと思ったタイミングよりも買い取り価格が下がってしまうことになる。
こうしたケースでは買取店に依頼するよりも新車販売店にて下取りしたほうが価格的にも、また乗り換えの手間の面でもメリットがあることも。また、ワンプライス(基本的に値引きがない)の場合、下取り価格に色をつけて実質的な値引きとして活用するという話もある。
いずれにしてもクルマを買い替えるときには、ひとつの手法に決めるのではなく、いろいろな視点で検討してみることが「オトクなカーライフ」につながるだろう。