この記事をまとめると
■メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手のような二刀流なクルマを探した
■SUVやピックアップ、ミニバンなどもともと尖ったキャラのクルマに二刀流なモデルは多い
■実力を伴っていないと中途半端で魅力のないモデルになりがち
日本で話題沸騰の「二刀流」はクルマにもあった
大谷翔平選手が活躍してニュースになるたび、全国の大谷さん、翔平くんたちは面映ゆい思いをしているのかと。とどのつまり、「同じ大谷なのに」とか「あっちの翔平は」とからかわれたりして面白くないことこの上ないのでは(笑)。そこへいくと「二刀流」というワードはさまざまなシーンを席捲し、パワーワードとなっていること驚くばかりです。そこで、クルマの世界の「二刀流」を冗談交じりでピックアップしてみました。
SUVなのにカブリオレ〈レンジローバー・イヴォーク・コンバーチブル〉
スポーツ・ユーティリティ・ビークル(スポーツ多目的車)という本来の意味合いから考えると、質実剛健で真摯な技術の裏付けが求められるはずのSUV。ですが、そこに屋根が開く、オープンスタイルを取り入れちゃうのはまさに「二刀流」にほかなりません。
たしかに、アフリカのサバンナ観光むけにランドクルーザーのオープンボディや、中東のリッチマンたちがオーダーメイドでゲレンデヴァーゲンのカブリオレを乗りまわしたりしますが、イヴォークのような市販車で実現した例は極めてレア(北米むけにフォルクスワーゲンがT-ROCのカブリオレを発売していますが、明らかに柳の下のドジョウ狙い)。
そもそもイヴォークはミドルクラスSUVとしては珍しく3ドアをラインアップし、かなりストリートモードを意識したモデル。このスタイリッシュなボディを描いたデザイナーなら、コンバーチブルも同時に思いついていたこと、想像に難くありません。
残念ながら、2019年モデルでもってコンバーチブル(と3ドア)は生産終了となってしまいましたが、今後もカルト的な人気が保たれること間違いないでしょう。
ピックアップトラックなのに700馬力〈フォード・F150ラプターR〉
フォードF150ラプターRを喉から手が百本でるくらい欲しい方は少なくないはず。なにしろ、世界一マッシブでスタイリッシュなピックアップトラック「フォードF150ラプター」に、シェルビーGT500に搭載していた5.2リッターV8スーパーチャージャーエンジンをぶち込んで700馬力を絞り出しているのです。
なにも、トラックにそこまでしなくても! というのもごもっともですが、F150はアメリカでもっとも売れているピックアップなので負けるわけにはいかんのです。じつは、このRがリリースされるまで、フォードは「ダッジ・ラム1500TRX」の後塵を拝していました。なにせ、チャレンジャーから拝借したヘルキャット、6.2リッターV8スーパーチャージャーを積んだラム1500TRXは702馬力、当時のF150ラプターは3.5リッターのV6ツインターボで450馬力。フォードとしては「あとから出たのに気に入らねー」となるのも当然のこと。
もっとも、2馬力だけ少ないことは少ないのですが、売り上げ的には圧倒的な勝利ですから、F150の面目は保たれているのでしょう。
残念ながら、フォードは日本を撤退していますので、正規ルートでの入手は難しく、一部の並行輸入に頼らざるを得ません。が、ピックアップの二刀流はじつに魅力的に映ります。